減り続けてきた、書籍の減少傾向に若干の歯止めがかかったようですね。
出版業界を調査・研究する出版科学研究所(東京・新宿)は25日、2020年の紙と電子版を合わせた推定販売額が19年比5%増の1兆6168億円だったと発表した。前年を上回るのは2年連続。電子出版が28%増と大きく伸長。紙も1%減にとどまった。新型コロナウイルス下による巣ごもり消費を追い風に、人気漫画「鬼滅の刃」のヒットがけん引した。 20年出版販売額、紙と電子で5%増 「鬼滅の刃」けん引 - 日本経済新聞出版業界を調査・研究する出版科学研究所(東京・新宿)は25日、2020年の紙と電子版を合わせた推定販売額が19年比5%増の1兆6168億円だったと発表した。前年を上回るのは2年連続。電子出版が28%増と大きく伸長。紙も1%減にとどまった。新型コロナウイルス下による巣ごもり消費を追い風に、人気漫画「鬼滅の刃」のヒットがけ...
特に雑誌は9%減ですから相変わらず厳しいですね。コロナの広告減を合わせて考えればかなり追い込まれてきた雑誌も多いに違いありません。

とにかく雑誌大好き、書籍大好きな私としては、商業施設一つとっても本屋が一番大好きな場所です。どんなに大きくて魅力的な大型商業施設でも本屋がなければ価値半減と見なす人間です。
(写真:AC)
そんな本屋、特に大型書店も、都心部でさえ随分閉店してしまいましたし、残っている書店も文具を売ったりしながら、なんとかしのいでいる風で、心細い感じは否めません。
大好きな音楽鑑賞の領域では、10年ほど前にハイレゾスペックで音源をデジタル化できるとなった時点で、数千枚はあったと思うCD、レコードを全てハイレゾでリッピング(デジタルコピー)して、物理メディアとしてのレコード・CDは数十枚のメモリアル的なものを除いてすべてディスクユニオンなどに二束三文でタタキ売って処分しました。

とにかく一番見ないのが地上波のテレビ番組であることは間違いありませんが、一番見ているのはユーチューブでしょうか。
自分でも今後ユーチューブで何か始めてみたいなと考えています。

やはりトークが欲しいとき、ジョギング中や運転中音楽に飽きたら聴いています。

そんなメディアのデジタル化ウエルカムな私ですが、どうしても書籍・雑誌・新聞だけは紙メディアの方が好きだと落ち着いてきました。
もちろんネット記事も主要なものはかなり目を通している方ですが、いまだに印刷された新聞も不要だとは感じません。
やはり一覧性というのでしょうか。あの30段でグワーッと情報がなだれ込んでくる感じが活字中毒の私には必要ですし、電子書籍にこれに匹敵する一覧性がないのです。やはり紙の新聞は紙の新聞でまったくなくなりはしないように一応思います。
一応というのが、やはり人間日々の生活がここまでデジタル化、スマホ化すると、こんな私でさえちょっとあの再生紙のざらついた感じやインク感に古臭いなと違和感を感じてしまう部分があり、となれば新聞にそれほど思い入れがない多くの方にとってはもはやスマホがあれば十分なんだろうなとは感じます。

もちろんKindleなど電子書籍も使うのですが、なんなんでしょう。紙の物理メディアとしての書籍の方がやはり電子書籍より読みやすい。
まだまだなぜそうなのか理由を分析中ですが、スクロールより紙をめくる方が直感的で簡単だとか、電子書籍のレイアウトが今のところ紙の書籍のレイアウトを踏襲しているけれど、多分電子書籍にあっていないとか、色々な要素の積み重なりが差になっているように思います。
とにかく、ハワイのプールサイドで、あるいは大好きなカフェラウンジで今日はどっかり本を読むぞ!というとき持っていきたいのは、物理的な印刷物としての書籍に他ならないのです。この本音は、便利であればデジタルメディアにまったく抵抗が無い上に、物理的にかさばるものを減らせるなら減らしたい性分の私が言うのですから間違いありません。ただのノスタルジー志向でそう感じるだけではないように自分では思っています。
(ほらビルゲイツもそうなんですからね。)

雑誌なんてなおさらです。やはりグラビアの発色、見開きのサイズ感。写真の、見え方がまったく違います。
広告屋としての私は、売上は別として自分の趣味としてはTVCMやネット広告などよりも新聞・雑誌・ポスターなどのグラフィック広告を作る方が好きなのですが、まさにそんなグラフィック広告やエディトリアル美術の味を堪能できるのは雑誌という紙メディアを置いて他にありません。
そんな中で、電子メディアを含めれば出版社もなんとか業績低下に歯止めをかけたのでしょうし、出版全体で紙のメディアの漸減傾向にも歯止めがかかったのだとすれば嬉しい限りです。もちろん鬼滅の刃ブームとかコロナの巣ごもり消費など追い風もあってのことでしょうが、今期以降もがんばって欲しいものですね。
もちろん私個人としても、好きで引き続きガンガン購入し続ける所存ですので、書籍・雑誌の豊かな生態系が盛り返すことを心から願うところです。
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