

「スタートアップ」も、Netflixのランキング上位だったので見始めた作品です。
スタートアップ版青春群像劇の甘酸っぱさ

人生の不確実性を通奏低音に、まだ世間を知らないがゆえの手探りの中で世に出ていくドキドキ、ワクワク感。友や恋人との関係、喜びと葛藤。そんな時代は、誰もが経験するものではありますが、やはりドラマだけにひと際ドラマチックに描かれていてグッときます。
実際に「梨泰院クラス」の、居酒屋を皮切りにレストラン事業展開に挑む起業家とその仲間たちを描いた物語は、久しぶりにストレートに夢を追う若者の健気(ケナゲ)さにグっときましたし、失敗も成功も。出会いも別れも、真正面からブチあったっていく様は結局愉快で痛快と感じ、うらやましいような励まされるような、そうこのエンパワーメント感が「青春群像劇」の魅力と感じます。
そうまさに、この「スタートアップ」もそんな、若者が起業=スタートアップに取り組む中での、苦労もあり成功もあり、友情もありケンカもあり、もちろん恋愛もあり、失恋もあり。という作品なんですよね。
そう考えると、現代人にとってスタートアップって、夢を投影する対象としてすごくリアリティがあります。
志をもってチャレンジすれば、十分な確率で成功の目もありそうですし、現にそんな夢をつかんだ先輩もたくさんいる時代ですからね。
日本もいずれ「スタートアップ」に夢を託す時代になりそう
もちろん「スタートアップ」の本家、アメリカ作品で言えばキリなくあってドラマで言えば「シリコンバレー」は筆者が無茶苦茶好きな作品ですけれど、好きすぎてあまり記事にできないでいます。他にもフェイスブック創業者ザッカーバーグを描いた「ソーシャル・ネットワーク」や、そうそう素敵な映画「マイインターン」は女性起業家が主人公でした。

そして韓国ですよ韓国。実際には我々日本人、ほとんど韓国のことなど知らないと思うんですよ。少なくとも私は知りませんでした。韓流ドラマを観ていると、韓国社会を覗き見ているような面白さを感じます。やはり儒教的思想がベースにあって基本日本と似ている部分が多いですが、良くも悪くも人間関係が近くて濃密な感じ。思いやりも恨みも日本の倍がけという感じでしょうか。それゆえにドラマが面白くなるのかもしれませんが。
そして何より基本経済環境は、日本より厳しいですね。貧富の差がハッキリある。財閥や経営者がハッキリ王様で、それに使える財閥社員は王の僕ではあるけれど貴族。そしてその他大多数の庶民は基本結構厳しく貧しいという格差社会。
アカデミー賞をとった「半地下」が描かれる背景はそんなとこにもあります。

まあ、そんな時代になれば否が応でもワンチャン起業にかける人も増えてくるでしょうし、結構なことだと思います。
筆者自身、会社員から独立して起業しましたが、毎日が楽しくてたまらない青春真っ盛りです。
そんな時代もきっと悪くないと思います。
そんな夢にあふれる日本の未来?を感じさせるドラマだと思いました。
役者がまたそんな若さを爽やか素朴に演じていて好感がもてますね。
でも韓流らしくエピソード数が多いのって、ドラマ全体の深みとコクを増してくれる場合が多いのですが、正直この作品は後半モタモタ、恋愛でベタベタし過ぎてしまいますかね。でもそんな小言を置いておいても、これまたチャーミングな部分の多いステキなドラマだったと思います。
(各写真:Netflixより)
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