
第3次世界大戦の検索が世界中で増え、今朝は米軍基地への砲撃のニュースで株式相場が大暴落するなどかなり緊張感の高まる展開となってきています。すでに今朝のガソリンスタンドではガソリンも普段より高く、ホルムズ海峡を封鎖などでもされればいきなり日本は危機的状況ですからオイルショックなども懸念されます。
そういう意味ではまったくこの状況笑っていられない自分事に違いないのですが、こんなエクストリームな事態をまさにそのまま描いた作品が実は存在します。
そうアマゾンオリジナル作品の『ジャック・ライアン』です。

(写真:amazon)

ジャック・ライアンはトム・クランシー原作のCIA分析官で、アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレック、クリス・パインといった、各時代を代表する実力派俳優がライアンが演じたことでも有名で、英国諜報部員が007ならば、アメリカはジャック・ライアンという感じかもしれません。
(写真:amazon)
でも、キャラクターは007ほどナンパではまったくなくて、あくまで頭脳明晰なのにタフ。ばりばりのストイックガイ、しかも国のためには命を捨てるのという役回りです。つまりアメリカ人の理想とする男性像に違いありません。
今回演じるのは映画「クワイエット・プレイス」で一躍ブレイクしたジョン・クラシンスキー。
一見分析官にぴったりな知的でクールなタイプ。でも一皮むけば無茶苦茶強い。はまり役です。
本当にこの作品、今回の米軍によるイラン司令官斬首作戦そのままを描いたような内容なんですね。
つまり米国の敵某国のムーサ・ビン・スレイマンを斬首作戦で排除するという内容です。
どうですか?似すぎているでしょ?

(写真:下記サイトより)

砂漠の中に立地する彼らのアジトは米軍の無人機で常に監視されています。いまいましそうに空の無人機に反射するにぶい光にいら立つ米国の敵である「ガンドゥーラ」に身を包むいかつい男たち。
でも彼らの側から描く日常は、愛すべき妻もいるし子供たちもいるやさしい父親だったりもするのですね。しかも女子供もアジトに一緒にたくさん住んでいます。
しかもスレイマンは彼らにとっては圧倒的なカリスマであり尊敬を集めているのです。そんな敵側の日常からみた視点もこの作品良く描かれています。
もちろん米国作品ですから、結論はそんな彼らの日常がいかに欺瞞と暴力の意図に満ちているものであるかも暴かれます。
そして斬首作戦までの、軍事、政治、諜報活動に対する考証の精密さ。
まるでドキュメンタリーかのようなリアルさなのです。
(写真:amazon)
もちろんこの作品を今この時点でエンターテイメントとして楽しむ余裕は我々にはありません。
でも遠く中東で起きていることの政治的、軍事的背景を理解し、アメリカ、敵側両方の論理を理解するうえで、この作品ほどリアルなものはないと思います。

今回のカルロス・ゴーンの脱出劇のみならずプライベートジェットから始まる逮捕劇など一連の出来事を見て下さい。
21世紀はどうせフィクションなんて所詮エンターテイメントだ、などと言っていられない時代と感じています。
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