私はずーと、日本人全般にとっての新型コロナはインフルエンザ程度かそれ以下の脅威であって過剰自粛は百害あって一利なしの立場(もちろんハイリスクグループの高齢者とか入院中の方は別ですが)ですので、結構なことだなと感じましたし、このまま集団パニック的な恐怖が癒されて欲しいものだと強く感じました。

とは言え、銀座の裏通りのシャッター通り化はなかなかの進行具合でしたね。
(写真はイメージです:AC)
元々、銀座の良さは、その歴史がそうさせるわけですが、総じて小さい区画割りとそれを路地路地で縫うような動線のコンパクトさによる、ヒューマンスケールでそぞろ歩きしやすい街並みと、中小のユニークなオーナーたちが繰り出す個性豊かなお店の独自性。
要は、小資本の商売が存外に盛んな豊穣さが銀座の良さ、生態系のユニークさだといつも感じます。
その点、GINZA SIXの場合、ギリギリ建物1Fの南北を縦断するかたちで車路と歩道を整備していますが、最低限の気遣いかなと思います。

だから、ちょっと外れてしまえば、意外なほど落ち着いた雰囲気ですし、全然リーズナブルで入りやすい店もたくさんあります。
このミシュラン三ツ星の超高級店と、1000円でウマいランチを食わせるような店が隣り合わせているような豊穣こそが銀座の魅力なんですよね。
もちろん、世界的ハイブランドの旗艦店が軒を連ねています。日本のインポーターとの契約の際、銀座・青山で旗艦店を出店することが条件の場合も多いですからね。
今回もルイヴィトン並木通り店が、リニューアルオープンしていましたが、クラゲのように半透明に光を反射する外観はすさまじいばかりのインパクト十分。リニューアルする前の建物も、十分豪華なものでしたし、多分築20年も経ってなかったことを考えれば豪奢なものですよね。建物を宣伝広告と考えなければとてもできないことです。
でも、そんな世界的ブランドの旗艦店の半径100m以内に、昔ながらの家族経営の飾らない知る人ぞ知る店もまだまだたくさん棲息している。これが銀座なんですよね。
そんな銀座を愛する多くの人がやはりこの状況、不安ですよね。私も久しぶりに銀座の裏通りを歩いた分だけショックでした。
今回は6,7,8丁目のいわゆる金春通りのあたりをウロウロしましたが、とにかく閉店が多い。再開発がらみもあるのですが、やはりこれはコロナですよね。特にこの辺りはいわゆる銀座のクラブエリアですから、なおさらなんでしょうね。いわゆる同伴前にご飯を食べるようなお店が軒並み閉まっている感じがします。バー活動はしますがクラブ活動はあまりしない筆者なので、そんなに関係ないと言えばないのですが、生態系ですからね。
そんな同伴の方々の分厚い需要が、支えていた粋な飲食店は多いだけに、いやー。これはイヤな雰囲気です。

一番つまらないパターンは、弱った中小資本ビルオーナーの土地が地上げされて大資本によってまとめられ、どこの街にでもあるような飲食店ビルばかりになってしまうことでしょうか。

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