堂島・大阪電通跡地タワマン「ブリリアタワー堂島」が”いかつい”

世界の野良サイト当「たんさんタワー」は、世の中「ケッ!バカは高いところに登るっていうよな。タワマンなんかくそくらえ。」という論調が多いですが、やっぱり超高層ならでは大規模集住ならではの合理性があるタワマンライフが高嶺の花にならず、気軽に選べる世の中が良いと考えているタワマン推しです。「たんさん”タワー”」というぐらいですからね。

というわけで、タワマンウオッチングを続けているわけですが、久しぶりに「オッ!」と思う物件です。

まず立地がなかなか味わい深いと思います。筆者は東京在住ですからあくまでエトランジェ=異邦人視点ですが、往々大阪は出張で訪れてきましたから地元ではないけれど、そこそこ土地勘はありますよ。という立場です。もちろんディープ大阪のことですからまだまだ甘ちゃんには違いないですが。

それにしても堂島というのは、特に味わい深いエリアと感じてきました。
場所は大阪駅にほど近く、梅田、北新地からも徒歩圏ですが、ちょっと繁華街の反対側という感じで、そんなにガチャガチャしていない。東京で言うと、人形町とか代官山の裏通りのようなちょっと大人な雰囲気にあふれています。

そんなしっとりとした街に、筆者はバー好きなのですが、「サンボア」などの名店がひしめいています。ちょっと小粋な料理屋さんも多い。なんとも奥行を感じる大人な街なんですよね。
何せ「堂島」というネーミングが最高じゃないですか。文字通り堂々と立派な感じがします。

そして筆者のような広告業界の人間にとっては、堂島と言えば「大阪電通」なんですよね。電通もちろん日本最大なのですが、これがまた大阪での存在感は東京以上、大広なんていう大阪発祥の代理店もあるのですが、そんな中で圧倒的なシェアと独自の歴史で「大阪電通」は「大阪電通」であって「電通大阪支社」ではないという感覚があるんですよね。キンチョールの大阪のおばさんCMなんていかにも「大阪電通」というインパクト系じゃないですか。
そんな旧「大阪電通」の跡地プロジェクト。

なんとフォーシーズンズホテル併設の高級プロジェクト。
確かに、この場所にほど近いハービス大阪にあるリッツカールトン大阪は、外資最高級ホテルのはしりだったように記憶しています。初めて泊まったときのインパクトにはすさまじいものがありました。

確かに、東京で言えば東京駅や銀座徒歩圏の立地ですから、穴場というか、本来の立地ポテンシャルは大きかったというべきなのかもしれません。

デザインが、また攻め攻め。日本のタワマンデザイン、三井不動産さんがよく起用する光井純さんなどシーザー・ペリやリチャード・マイヤーなどモダン建築バリバリのスッキリシンプル、ミニマル系のデザインが多いので、ここまでフューチャリスティックな感じのデザイン、日本以外では結構人気ですがあまり国内で見ない気がします。

設計は日建設計なんですね。ちょっとザッハ・ハディドっぽさもあって嫌いじゃないです。
【アゴラ掲載】隈研吾設計・新国立競技場に見る「日本人の選択」
隈研吾さん本当に売れに売れまくってますよね。記事で取り上げた新国立競技場やJR東日本の高輪ゲートウェイ駅といった公共的なものから、渋谷駅の再開発ビル、はたまた中目黒には「スターバック スリザーブ ロースタリー」といった商業施設まで。とにかく...

デベロッパーは東京建物。ブリリアシリーズですね。近年タワマンのスマッシュヒットが多いですね。ファミリー志向保守的な三井スタイルや、良くも悪くも住友さんという「クセが強い」住友スタイルに飽き足らない人には、なかなかそれぞれよく練られた魅力的な物件も多いですよね。かつての富士銀行、芙蓉財閥ですからね。資本力は元々太いです。

それと特筆すべきは”フォーシーズンズホテル”が建物内に併設されていることです。

これは海外の高級レジデンスでは非常にポピュラーな方式。レジデンス住人にとってはホテルのケータリングなどサービスをいつでも享受できる&何よりレジデンスのステータスを上げる効果がありますし。ホテル側としても一定の売上を期待できるウインウインのやり方ですから、日本でも今後アッパー物件はこの方式がドンドン増えるでしょう。
【第1回 世界のトップエンドアパートメント】ロンドン One Hyde Park -1 <外観・デザイン>
世の中にはライフスタイル的なことを政治経済より下に見ている人が多くて困ります。 形而上(形をもっていないもの)と形而下(形をそなえているもの)を線引きする歴史的教養主義の名残かもしれません。 天下国家を語らざれば大人にあらず...

ましてアフターコロナの時代には、ホテル業自体がリスク高い事業となりますから、いつでもアパートメントとして分譲できるぐらいの転用前提、いわゆるAPA方式が必須となるでしょうから、ますますレジデンスとホテル一体開発は多くなるはずです。

さてさてそんな見どころの多い物件ですが、現在ホームぺージではまだ間取りは公開されていませんが、高級物件らしく200㎡を超える部屋もあるようで、結構良いお値段なのに60㎡、70㎡と広さを諦めた新築タワマンが多い中、やはり一味違う志を見せてくれています。

東京の人間としてもちょっと気になるタワマンに違いありません。

記事の更新情報をお届けしています。ぜひフォーローください。


facebookはこちらから。

タイトルとURLをコピーしました