江頭2:50さんとエルメスのひと悶着を考える

江頭2:50さんの買い物動画に対して、エルメスが店名やお店のビジュアル露出NGを出したとのことです。

実は私も買い物YouTube大好きなんですよね。
なぜ人は買い物動画にひかれてしまうのか?謎ではありますが。
ちなみに私の一番好きな買い物動画はラファエルの下記です。なんか楽しいですよね。
YouTube
作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有

というわけで、決して買い物動画に悪いイメージはないのですが、今回の件で言えば、
江頭さんも話題になってまあ良かったでしょうし、エルメスも断る権利はありますよね。
お店で撮影をOKとするかどうかはあくまでお店側が決めることでしょう。
そこら辺は、食レポ番組でまずはお店に許可をもらうことと基本は変わりません。
ですから、ひと悶着と言いますけど。別にそもそも争点はないですよね。
どんなお店も、誰にでもいつでも撮らせろというのも乱暴な話です。

エルメスの広報戦略上となれば、それはそれで難しい判断があるでしょうね。
高級ブランドとしての伝統的広報戦略で言えば、基本的には一部高級ファッション誌の気心知れた編集者にだけしか取材させないというコントロールを意味していました。高級ファッションブランドの広報部長って大概、一匹狼で編集者とのコネを売りにして露出させる腕を買われての業界有名人が多いですから、そういったメディア露出コントロール力が腕の見せ所でした。要は出したいところにしか露出しないということです。
ただし、時代は変化が激しいですからね。
かつてはメディアと一般の人には圧倒的な情報格差(持っている情報量と発信力両面での)がありましたが、今やそういう時代ではありません。いわゆる情報の非対称性が崩れてきています。著名YouTuberを邪険にしていて良い広報ができるわけもありません。一方で、もちろん高級ブランドを実際的に支えている年間1千万円以上買い物するようなVIP顧客を白けさせても本末転倒ですから、まさに手探り。頭が痛い真っ最中というところかと思います。
(下記、タレントマネジメントでも同じような変化が起きていますので考察しました。)
広告代理店から見たタレントさんの商品価値
今朝、ちょっと面白い記事を読みました。 タレント事務所からすると、広告代理店は「クライアント至上主義で無理を言う。」という内容です。 なるほどなーと読みつつ、やっぱり物事って面白いですよね。 これが広告代理店からすると、タレン...

とはいえ、このような事態は十分想定できたわけですから、何らかYouTuberやインフルエンサーに対する取材許可の方針を明確化して社内に周知共有しておくべきだったとは思います。

それにしても一生活者として思うことは、やはり各ブランドとも歴史と文化があるわけでそこはリスペクトしたいなと思います。
そもそもエルメスのようなヨーロッパの高級ブランドは、階級社会を背景に生まれたもので、本来は一般人には見せてももらえない類のものです。パリや空港、免税店などではまったく違いますが、例えば長年の顧客が来るモナコのエルメスなど行けば分かりますが、そもそも置いてある商品がまったく違います。要は、外国マーケットや空港で売っている製品はお土産物という割り切りで用意されているわけです。

Kriss ChenによるPixabayからの画像

もちろん階級社会でない日本の方が生きやすいし、素晴らしいわけですが、エルメスのような製品の成り立ちと背景をまったく理解せず押しかけて行って、好きにさせろと騒ぐのはただの”野暮(やぼ)”というものです。
我々も、歴史ある高級鮨店でお金にモノを言わせて大騒ぎする外国人団体客を見れば眉を顰めますよね。もちろんいくらお金を払っても、そんなお店で本当に良いネタはそんなお客に出てくるわけがありません。高級店であればあるほどお客道というか。それなりに一目置かれる振る舞いと知性が必要だと思います。
【第9回 Netflixがすごい】「二郎は鮨の夢を見る」で日本の外食文化の面白さを再確認
これもNetflixオリジナルというわけではないのですが、Netflixの魅力は劇場公開映画しかも単館上映系の地味な作品もラインアップしていることだったりもします。 この「二郎は鮨の夢を見る」も、存在は知っていたのですがなかなか単館系上映...

人生に色々目標はありますが、やはり一流のお店にはそれぞれ素晴らしさと努力がありますよね。できればそんなお店から”野暮”と思われず、一目置かれる客になれりたいものだとは思っています。

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