タワマン価格はコロナでさらに上がるだろう

コロナの影響は至るところに出てきていて、身近なところでは一昨日下記書かせていただいたように、取材できない、広告入らない、売れないで雑誌のページが急激に薄くなったりしています。
雑誌の薄さが目に染みる。雑誌メディアの断末魔を目の当たりにする悲しみ。
個人としてしも活字中毒、メディア中毒。そんな性分もあってよろずのメディアを仕事にできる広告業を選択したぐらいの筆者ですが、書籍は別としていわゆる伝統的なマス4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)とネット媒体の中で、どのメディアが一番好きかと問...

もちろん飲食店やホテルの廃業はこれからがピークでしょうが、今営業しているお店でさえ、回転してナンボの商売ですからちょっと食材の状態がベストではなかったり、なんとも悲しい雰囲気が漂いはじめていて暗澹たる気持ちです。

そんな状況でも我々は生活防衛をしていかなければならないわけで、厳しい環境だからこそシビアな現状認識と洞察が死活的な状況です。
私はかねがね、「天下国家」も大事だけれどまず「生活の質」を実現してこそだと考えている一人です。安酒をあおりながら高邁な政治論を四畳半のボロボロアパートでぶち上げるのも、昼は立派な職場肩書秘書付きで夜は銀座の高級クラブ通いでも家は趣味性のかけらも感じられないお粗末な有様というのも、性に合いません。

そうとくれば、「生活の質」を実現する上で「良い家」というものは絶対的な必要条件です。
世の中が豊かになっても、なぜか日本の住宅事情全般は「ウサギ小屋」と呼ばれた高度成長期から広さの面でも質の面でも劇的には進化しておらず、何かの呪いにかかったかのようです。
となれば、現実的に都市生活者が買える範囲で、「快適」さを担保するスペックの住宅インフラを実現しようと思えば、「タワマン」に代表される大規模集合住宅しかありえず、個人的なテーマの一分野として研究、ウオッチし続けています。

さて、コロナでタワマン相場が下がったかどうかが気になるところですが、やはり下がていなようです。
過去最低水準のマンション供給戸数 値崩れ起きない不思議

この点、週刊誌や一部ネットメディアでは恒例の「タワマン暴落論」が定期的に記事として出てくるわけですが、本気で購入や売却を考えている人は真に受けない方が良い記事です。なんでこの手の記事廃れないかと言えば、そうは言っても世の中の大部分の人が「タワマン」に代表される大規模集合住宅以外に住んでいるわけで、なんとなく溜飲を下げる記事だからなのでしょうね。でも現実には、「タワマン暴落論」の予言が当たったことは少なくともこの10年ありません。
そういう意味では、今現時点においてもコロナで日本経済大変なことになるし、「タワマンは暴落する!」という記事相かわらず非常に多いですね。
五輪延期で…“選手村”マンションが湾岸タワマン暴落の引き金に?

でも、私自身が定点ウオッチし続けている限りにおきまして、首都圏のタワマン物件の動きはむしろ良いですね。間違いなく。
特に評判の良い中古物件の動きが良く、新築に比べれば現実的な坪単価もあるのでしょう。むしろここにきて売れているように見受けられます。

(写真:AC)

理由はいくつかあるかと思いますが、景気対策でジャブジャブに供給されているマネーの行き先になっていることもあると思います。
一方で、個人セクターも生活防衛のためにむしろ家を買うという発想もあるでしょうし、何よりここまで国債を乱発しているわけですからいよいよハイパーインフレの可能性は控えめに言って低くないわけで、目ざとい人は将来紙くずになりかねない現金資産を現物化するという非常に当たり前の資産防衛意識も働いているかと思います。

一方で、4月22日の記事にも書きましたように現実にはタワマンの供給量が劇的に増える見込みは当面非常に低いですから、供給量は限定的です。当然、「タワマン価格暴落」など起きないわけです。
(ただし、中長期的には不要になったホテル用地や企業の資金繰りのための用地売却などが起きるでしょうから、供給量は増えていく可能性もあるかと思います。その際は、政策面でもその用地をタワマン化することOKとする機運が今の消極論を乗り越えて行政サイドに出てくるか、でしょうが、この点はもう少し状況が見えてこないと判然としません。)

何にして、需給による多少の上げ下げの水準をはるかに上回るレベルでのインフレの可能性も極めて高いですから、「暴落」などというレベルで価格が下がる見込みはほぼありえないと私は見ています。

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