小池百合子と渡部健の驚くべき共通点

いやー読みました。「女帝」
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最初買おうと思ったとき欠本していてちょっと遅ればせですが、噂通りにノンフィクションとして完成度が高い本で、読みだしたらあっという間でした。

都知事選ではすでに圧勝の下馬評ですが、私の政治家小池評はかねて極めて厳しいです。
最強のトリックスター小池百合子との戦い方
すったもんだしたが、ようやくにして小池都知事と都議との一問一答方式での「一般質問」が行われるとのこと。 小池百合子、この魅力的ながらも破壊的な存在 「トリックスター」という言葉がある。 「神話や民間伝承のなかで、トリック

二階氏「実績見れば当たり前」発言の真意を問う
久々のボスキャラ登場 ここにきて二階自民党幹事長の動きが活発だ。異論がある中、細野豪志氏を自民党に受け入れ、小池都知事の再選支持を表明、12日には安倍総裁4選論もぶち上げた。ボスキャラ登場とでも言うのだろうか。官僚含めて

もちろん個人的な好き嫌いではまったくありません。むしろ女性、国際派、反オヤジ政治で属性的には応援したくなる気分は私も多くの有権者と同じなのですが。何しろ、やることが滅茶苦茶。
そもそも前回選挙のとき大騒ぎした豊洲市場移転問題、延期したり追加工事したりで数千億円単位の散財をしましたが、もともと問題ないレベルの事象(地下水の軽微な汚染)は何ら変わらないまま、結局豊洲市場は移転し営業中です。
もちろん満員電車ゼロ他7つの公約なんて忘れたかのようにほぼ何もしませんでしたし、二階さんや菅さんと裏で手を握って、むざむざ都から地方に1兆円差し出してしまいましたし。今回のコロナでは石原慎太郎が営々貯めた1兆円をほぼ瞬殺でばら撒いてしまいました。つまり第二波がきても早くも財政的な選択肢がない状況です。
そもそも、私から言わせればロックダウン発言でしなくても良かった緊急事態宣言を煽って、日本の経済崩壊を招いた張本人ですからね。
【アゴラ掲載】コロナ・インフォデミックの戦犯たち①オウンゴールの構図
今朝からアゴラに掲載いただいています。 コロナのステイホーム生活で、子供も学校休みですから仕事しながら勉強を教えていました。 聖徳太子が604年に制定した十七条の憲法は「和を以て貴しと為し」で始まります。 素晴らしい考え方で、...

この「女帝」を読んで、人物評価としてやはり私の見立ては正しかったかなと思います。小池さんという方、とにかくタダモノではないのです。一言で言えば、権力欲、上昇指向の塊です。もはやトラウマ級と言っても良い、尋常じゃない自己実現圧が彼女の心には常にあって、そのためには手段を択ばない方なのです。そうではないかと思っていましたが、生い立ちや彼女の人生この本で確認し、確信しました。
別に政治家ですし、上昇指向自体はまったく否定しないのですが、彼女の場合良き政策や、もしかしたら国家や都政、国民、都民のことなど言葉ほどにはこれっぽちも考えていないのではないかということが問題だとは思います。きっと大事なのはご自分だけなのです。

さて、そんな小池さんと”多目的トイレ”渡部健氏でどうして、そして何が私が重なるかといえば、その尋常ではないモチベーションと手段を選らばない、ゲリラ的と言って良い自己実現のスタイルについてなのです。

ある意味この二人スゴイじゃないですか。片や女性初の都知事。片や「世界で最も美しい顔100人」に選ばれたことがある美女を妻とするという自己実現力。
ほとんど男性にとって飛び切り美しい妻を娶るということは憧れであり、究極の自己実現ですよね。一方で、権力欲の塊の方にとって都知事という地位はかなり魅力的ですよね。上司も誰もいないし、ちょっとした国家以上の予算と組織に君臨できるわけですから。

渡部健さんの話をすると、どうしてもモラル的なことであいつはけしからんとなるのでしょうが、その点はメディアでも散々叩かれてますし、ここではその点は議論しません。
「アンジャッシュ渡部」騒動 TBSアナウンサーが「不貞行為」という言葉を使う違和感
アンジャッシュ渡部さんの騒動そのことについて個人的にはあまり興味がありません。 グルメタレントで言えば、寺門ジモン派の筆者なので、これで寺門ジモンさんの露出が増えればと思うのですが、なんと世間での好感度は正反対と言って良いほど違っていたポ...

善悪だけで言えば、一応小池さんも渡部さんも法律を犯していない前提で、私の目から見れば都知事に選挙で選ばれたとしても小池さんを評価できないし、渡部さんがどれだけ破廉恥だとしてもそこに私はあまり興味がありません。

「女帝」で描かれる、油売りから大名にまでなってしまった斎藤道三の女現代版ような小池百合子。まあ手段には確かに問題あるんでしょうけど、「世界で最も美しい顔1/100」の美女と結婚してから、さらに多く女性を誘惑し続けた渡部健氏。
我々大抵の人が志したり、目標とするはるか手前であきらめているビッグフィッシュを思い描く時点ですごいことですし、現に手が届いたわけですからそのこと自体驚嘆に値します。
特に、ボーイズクラブの内輪の世界で言えば、どんな高値の花だろうがメソメソ近寄れなければそもそもノーチャンス。当たってくだけろという理屈もないではないわけですから、猪突猛進のガッツ自体を否定したくはありません。
もちろん小池さんも女性初の都知事。直前まではちょっと自民党内で干され気味だったわけですから、割ってでて勝負したマインド含めて、すごい闘志。眩しいくらいです。

でも、そんな人並み外れた本物の野心を持っているという点だけではなく、その実現手段にもこのお二人共通性があるんですよね。つまり、手段を選ばなかったり、人を道具として使ってしまう部分です。
逆説的に言えば、そんなことまでしてでも、なんとしてでも絶対偉くなりたいとか、絶対イイ女をものにしたいと、ハンパじゃないモチベーションをもっているとも言えます。普通の人は、周囲や他者とのハレーションを考えただけで、その100m手前で日和ってしまって絶対そこまでの行動をすることはしませんしできません。

実際にこのお二人、周辺に本当の友人や親友的な人がいないことで共通していたようです。渡部健さんもこと水に落ちてから、芸人仲間から叩かれること叩かれること。彼がいかにロンリーソルジャーだったか察せられます。
小池さんだって、自民党内含め蛇蝎(だかつ)のごとく嫌っている人は安倍総理以下、ものすごく多いわけです。

こんな面白い二人を善悪だけでぶった切っても、しょうもない話ですよ。小池は都知事に当選したから善人・偉人。渡部健さんは多目的トイレで不倫したから悪。
そんな見方はさておいて。
まわりに波風立てず同調圧力の海で、大人しくほどほどの成功に満足している大多数の我々凡人からすれば、少し爪の垢を煎じて飲む視点があっても良いように思います。全てを失ったかに見える渡部健さんとて、「世界で最も美しい顔1/100」が今のところは奥様としているわけで、凡百の人生よりよっぽど充実していると言えるかもしれないじゃないですか。

それでは、なぜ渡部健は池にハマって復活の目が見えず、小池百合子は都知事再選なのか。
二人とも、周辺の迷惑や憤慨、白けた目線、怒りの眼差しに無頓着、そんなことを二の次にしてきたことは間違いないでしょうけれど。やはり渡部健さんは、その迷惑や評判の相手が同じ業界人、職場仲間だったというのが大きいのかなと思います。今回、彼の不品行が明らかになって一番留飲を下げ、ブーイングしているのは同僚や業界人です。そういう意味では彼の仕事を支えていたの人たちからこの機会に、仕返しや日頃の不満をぶちまけられたと言えるかもしれませんね。東出昌大さんの不倫騒動のとき業界人代表テリー伊藤が「職場荒らし」と非難していた構図にとっても似ています。
そういう意味では、渡部健さんも実際には会社員のように周辺の評判をもっと気にしなくてはいけなかったのでしょうね。

一方の小池都知事は、顰蹙(ひんしゅく)の相手である政治家は、別に彼女に投票するわけではありませんものね。選挙民にとって、小池さんがどんなに周辺の政治家や役人から嫌われていようが、まったく関係ないのでしょうね。
そういう意味では、もちろん同じ野心家でも渡部健さんよりも小池百合子さんの方が、はるかに計算が立っていますし、野心への執着心が強いと言えるかと思います。

それにしても、残念なのは、草食の時代とか言われて、世の中が圧倒的に分別が良く、大人しい日本で、眩しいほどの野心を褒めたいようなお二人が、一人は政策面で破壊神のごときポピュリスト。もう一人はしょうもない破廉恥漢。

野心と能力、気品を兼ね備えたヒーロー不在の時代を嘆くぐらいならば、むしろ自分のふがいなさを嘆く他ないのかもしれません。

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