「換気、換気、換気」新型コロナウイルスで日本人の換気意識が変わる?

新型コロナウイルスの流行はいまだ収束の兆しを見せませんが、4月の新学期からは小学校等で集団感染のリスクに配慮した上で授業を再開するなど、通常の社会活動への模索も始まっています。
小学校の休校一つとっても、子供は予期せぬ毎日が日曜日状態でラッキーと喜んでいる状態ですが、親は少々ヘロヘロ気味で学校の再開にちょっとほっとしたりしています。

そんなコロナウイルス流行下での、通常の社会活動再開に向けての注意点と言われているのが、「3つの密」「密閉」「密集」「密接」を避けることだそうです。

(図:厚生労働省)

なるほど分かりやすい。

そんな中で私が今回の件で注目しているのは「密閉を避ける=換気」という発想です。

そうなんです。かねて私、色々なところで「換気に対する感性の違い」もっと言えば「かなり多くの人が換気に対して無頓着である」ことが気になっていました。例えば、電車やバス。一昔前の車両はエアコンなどの装備が貧弱もしくは扇風機だけの時代もありましたから、必然的に窓を開けることも多かったわけですが、最近の車両はエアコン完備の分、窓がそもそも開かない構造になっていたりで、密閉空間です。
確かに地下鉄などでは騒音が減るなど効用も大きいのですが、満員だと冬などとにかくムワッと空気が悪く、新型コロナウイルスは別としても風邪(これの原因もコロナウイルスだったりするそうですが)やインフルエンザの流行はあるわけで、不快でしょうがありませんでした。

もちろん、エアコンの機能も良くなっているのは事実ですが、そうは言っても換気能力に明らかに限界があります。とくに満員電車のような密集状態で十分な換気をするには窓を開ける他ないのに、もはや窓がないという状態です。

それよりも、気になってきたのが、「意識」の問題です。
これは老若男女、地域を問わず一定確率で存在するのですが、「外気=悪、キタナイもの」という発想で、かたくなに外気を取り入れることを避けている人がいらっしゃるのです。もちろん個人の勝手でやってる分にはこちらはまったく困らないのですが、やはり飲食店ですよね。結構清潔にしている店内でも、油の酸化臭、鮮魚等の生臭さなど積年の臭いが蓄積していて、入った瞬間「やっちまった!」と思いますが、ビール一杯でも飲んで早々会計するのが精いっぱいだったりします。

あと結構あるあるなのがゴルフ場。基本、キャディーマスター室などで外とつながっている分換気は良いはずなのですが。大きな建物も多いですからね。ロッカー室やレストランなどのフロアが少なくとも10年ほど窓が締め切りだったりしてるゴルフ場が多いです。定期的に害虫駆除するんでしょうね、薬品の刺激臭がひかないままのロッカールームのなんと多いことか。立派なクラブハウス、嵌め殺しのピクチャーウインドウからのグリーンの眺望が素晴らしいのに、空気が悪いゴルフ場の残念さと言えばなんと言ってよいかわかりません。

あとは中華圏、アジア圏ですかね。特に赤道に近い熱い地域では狂ったように冷房を利かしていてもちろん寒いほどです。間違いなく彼らにとって「外気=悪」もっといえば「外気を吸っていきる人間=貧乏人」という意識が強いんでしょうね。機械換気に対する信仰は極めて高いですね。結果。結構な高級ホテルや高級レストランでも、密閉された空間での香辛料の香りにまみれた堆積した空気です。

何と言っても機械に対する信頼が強いのは現代人の特徴です。自然状態よりは機械の方がなんでもよく処理してくれるという確信がこのような状態を生んでいます。ですが、これは実験しても良いですが、間違いなく10畳の部屋があるとして1分窓を開ければほとんどの空気が入れ替わりますが、エアコンでは絶対にそのレベルでの換気は不可能です。ちびちび何時間もかけて換気してしかも交換されきらない空気が残るイメージでしょうか。

そんなこんなで、みんなが困った新型コロナウイルス流行ですが、せめてこの機会により多くの人が換気に対する意識に目覚めてくれないかななどと思っています。

(写真:AC)

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