
元々ローソンはダイエー系、無印良品運営の良品計画は西友の一部門が起源ですから、歴史の皮肉を感じますが今やローソンのみならず良品計画にも三菱商事が出資していますから必然と言えば、必然でしょうか。


やはりローソンは、セブンイレブン、ファミリーマートとの差別化において、ローソンブランドの世界観を構築したいのでしょうね。もっと言えば、ローソンファンを増やしたい。コカ・コーラもドンタコスもビオレも売っているお店ではなくて、ローソンならではという価値観で勝負していきたいのだと思います。
無印良品とのPB商品開発とも書かれていますが、すでに今回のPB新ブランディングのパッケージがそれを先取りしたかのような、ミニマルでオーガニックな世界観を表現しています。
でも上記SankeiBizで連載させていただいている「ブランドウオッチング」にも書かせていただいたのですが、その意気や良しですが正直ちょっと世界観が狭すぎませんかね。無印良品国内の売上2500億円ぐらいですよね。2兆3000億円のローソンから見れば十分の一程度です。ローソンよのうなもはや社会インフラのようなお店が、無印良品のような店づくりを目指すのもちょっと違う気がするんですよね。
でも人間はやはり変化や多様性も求めます。そんなストイックになりすぎた近代建築に異を唱えたのが”less is bore(寡黙な表現は退屈だ)”のポストモダニズムだったわけです。



近代建築の合理性やシンプルさをベースにしながらも、それにあきたらない有機的な空間づくりは氏ならではのもので一時期のハイアットホテルなどでその世界観に触れた方も多いのではないでしょうか?


そんな氏が手掛けた無印良品のお店づくりは、ともすれば単調なだけになりかねない、無印良品の世界観に陰翳や色味、変化、質感を加えていて、無印良品商品のミニマリズムを見事に引き立てていました。


例えば、手作りの質感の空き瓶をシャンデリアにしたり、あえてざらっとしたレンガを取り入れてみたり。氏がバリ島など世界各地に出かけると庶民的な市場で、現地の色々なテイストのテキスタイルや雑貨を買っていたことなどが紹介されています。

ミニマリズムもオーガニックも良いけれど、ローソンさんには、やはりそのもう一歩先を目指して欲しい。
日販商品で構成されるコンビニは、無印良品ともユニクロともやはり違います。
日常の中にある非日常性や多様性、エンターテインメント性、暖かみ、驚き。
我々がコンビニに期待するものは、それに答えてきたまさにコンビニ各社の企業努力の賜物ですが、限りなく高いモノがあるように思っています。
(写真:スーパーポテトHPより)
記事の更新情報をお届けしています。ぜひフォーローください。
Follow @ryosukeakizuki
facebookはこちらから。