【第5回 大塚家具緊急応援企画】大塚家具「サァラ麻布」の事業譲り受けのニュースで思うこと

大塚家具を応援しようというっことで立ち上げた本企画です。
いつもは大塚家具で取り扱いのある家具からオススメを紹介しているのですが、下記ニュースが飛び込んできました。

大塚家具、高級輸入家具専門店「サァラ麻布」を事業譲受
大塚家具が、高級輸入家具専門店「サァラ麻布」の事業を譲受すると発表した。事業譲受日は4月1日で、譲受金額は非公開。

今日はちょっとこのニュースを聞いて思うこと2点を書きたいと思います。
「サァラ麻布」と言えば、泣く子も黙るセレブターゲットの家具屋さんと認識しています。
輸入している家具も超一流品ばかり。


サァラ麻布のブランド紹介|ブランド|家具・インテリアの大塚家具
世界各国から一流の家具を厳選し、上質な家具にこだわりつづけ本物の豊かさが息づく住空間を提供してきたメーカー「サァラ麻布」。歴史に育まれ文化を刻みながら完成された伝統的な家具や、現代の職人達の手に受け継がれた技術で再現された家具、新しい感覚と匠の技が融合された家具などを扱っております。 織間

創業45年と歴史も古いですし、六本木ヒルズ近くの大使館エリアの立地も含めて一般人には近寄りがたい雰囲気満載です。麻布や広尾、白金に住む本当のお金持ちが代々顧客ということだったと思います。実はさすがの家具ウオッチャーの私も知ってはいましたが、ちょっと敷居が高くて実際のお店を見たことはありませんでした。青山の家具屋さんのショールーム集積地から離れている関係、何より扱っている家具がクラシック、オーセンティックの極みテイストから、庶民がなんとか全ツッパして納得できるライフスタイルをギリギリ実現したいという私の方向性からするとどうにもちょっと現実感のとぼしい存在ということもありました。


似た方向性の家具屋さんとしては、和光の家具・インテリア部門があるでしょうか。
銀座・和光
時計をはじめ、宝飾品、紳士・婦人用品、室内装飾品、食品など和光でご用意しているアイテムは、お客様の声を取り入れて独自に開発した、あるいは国内外から厳しい目で選び抜いた高い品質を誇るものばかりです。長い歴史と伝統の中で培ってきた上質へのこだわりとおもてなしの精神を、これからも大切にしてゆきます。
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思ったこと1=「あ~またか!」

長年ウオッチしていてとにかく家具屋さんはよく潰れます。経営的に破綻したケースばかりではないでしょうが、少なくともお店が長続きしない。あの一世を風靡したカトリーヌメミでさえ、青山キラー通りの路面店で出会ったときは衝撃でした。その後カッシーナixc.さんが扱い、一時は再び青山骨董通りの近くにカッコイイ路面店を展開していたものですが、その後インテリアズさんのショップで一部扱われている感じでしたが今は扱ってないのかな?という感じです。(カトリーヌメミの場合本国の経営問題もありそうですが)
フラマンというベルギーのセンスの良い家具屋さんも青山にあったけどなくなりました。
Products

何より秋葉原にあったヤマギワ。もちろん照明器具を中心ではありましたが、家具から小物まで揃う電気街に際立つハイセンスなインテリアの殿堂は入り口の吹き抜けにチェコスロバキア数千万円のシャンデリアまで展示される誰でも立ち寄れるのに志が高い、今振り返ると希少な大型店でした。(引き続き店舗は閉めても、ヤマギワさんご商売は健在のようですが)
何より、百貨店が家具をまったく扱わなくなって久しいです。昭和の時代までは、1フロアまるまる家具売り場だったわけですから隔世の感があります。銀座三越新館にあったカッシーナコーナーも知らない間になくなっていました。
ニトリ、IKEAといわゆる製造から販売まで一貫して自社で行うSPAモデルで、良い家具がリーズナブルに買える時代になったことは良いことですが、本格家具の良さはまた格別のものです。欧米には日本に紹介されていない家具ブランドが腐るほどあります。
伝統的和の生活を捨て、現実的に西洋の住スタイルを選択している日本人です。ここまで、本格西洋家具の商売が立ちいかない市場になってしまっていることはやはり物悲しい気がしてしまいます。

思ったこと2=本格家具最後の砦、大塚家具の営業が継続・強化されることは良かった

今までの経営には疑問符がつきまくりですが、本格家具最後の砦、大塚家具にはなんとか商売を続けて欲しいというのが私の応援する趣旨です。そういう意味で、「サァラ麻布」の事業を引き受けたことは良かったと思います。家具好きでかつ実際に高価な家具を買うことができる良い顧客を引き継げると思います。


ニトリ、IKEAのSPA業態に普及価格帯で勝負できるわけは元々ないわけですから、どんなにアッパー層の薄い日本の家具市場であっても。本格家具の良さを啓蒙しながらがんばるしかないはずです。日本にはお金もあるし、漠然と住環境をなんとかしたいと思っている潜在層は相当なボリューム眠っていると考えます。
出資したヤマダ電機さんも価格勝負の量販ビジネスから脱したいでしょうし、日本の住文化を後退させないためにも、ぜひ両社頑張って欲しいと応援しています。

<写真サァラ麻布ホームページより>

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