【第2回 世界のトップエンドアパートメント】ロンドン One Hyde Park -2 <間取り・インテリア>

それではいよいよ分譲当時世界一高額(100㎡~350㎡で約10億円~50億円)とも言われたOne Hyde Parkの室内です。

まずはこの間取。

あまりにも大きすぎて逆に見にくいこととは思いますが、特徴はいくつかあります。
①エントランスが大きい

②エントランスエリアを境に、左右にパブリックゾーンとプライベートゾーンが振り分けられている。
③豪華なフォーマルリビング

④各ベッドルームに、水回り(バス、トイレ、洗面)+大きなクローゼット
⑤メインベッドルームに広大としか言いようがないクローゼット
⑥パブリックリビングの隣にシアタールーム

⑦メインダイニングの裏手に、キッチンに隣接したファミリーダイニング+リビング

つまり、このOne Hyde Parkの中でも最も広い部類のワンフロアも丸々使ったペントハウスは基本的に人を招くことを想定して作られています。
海外ドラマなどを見ていると、上流階級のホームパーティーのシーンが良く出てきますし、ちょっと古いですが「奥さまは魔女」では広告代理店の夫ダーリンが良くクライアントを家に招き接待していました。
もちろん日本でも親しい人を家に招きますが、コタツに入って缶チューハイでカンパーイという雰囲気がベースにある感じで、あくまで親戚とか気の置けない友人をカジュアルに生活の場に招く場合が多いのではないでしょうか?それに比べると、彼らはもう少しフォーマルなイメージで人を家に招いている違いがあるように思います。

そう、このフォーマルリビングとファミリーリビングを分けて考えることは結構快適な空間を作る上で大事ではないかと考えます。もちろん300㎡、少なくとも200㎡あれば上記の間取りのようにフォーマルリビングとファミリーリビングを分けてしまえば良いわけですが、現実100㎡未満がほとんどの日本の住宅事情の中では、家でパーティーをやるやらないという生活習慣の違いもありますので、ファミリーリビング、ダイニングとして思い切ってプライベートに家族がくつろぐ空間として割り切りたいですね。実際、多くの家が現実そうなって(しまって?)いますが、
この点ではタワマンのような大規模集合住宅でお客さんを迎えるパーティールームやラウンジが建屋の中にあると機能分担が行いやすいとは思います。

もうひとつ参考にしたいのが、ホームシアタールーム。


やはりしっかりと防音や遮光の計算された部屋で、思いっきり音楽を聴いたり映画を観れたらすばらしいですよね。

よく「もうなんでも持っているからもう物欲ないよ」などという会話になるのですが、いやいや日本人はもっと
住環境に貪欲にならなければいけない。シアタールームを上記のファミリーリビングと別に持つためには少なくとも120㎡できれば200㎡の住戸面積が必要なはず、どれだけの日本人がその環境を実現できているのでしょうか?
ホームシアターを持ちたい
外国のお金持ちの邸宅を見ていると、必ずホームシアタールームがありますね。所詮、日本の金持ちと外国の金持ちではケタ違いの感があり、階層社会もあるし税制の違いもあるでしょうけれど、やはり日本人の生活は総じて質素をもって良しという部分があります。

大きなクローゼットも、居住空間以上に生活を豊かにしてくれます。

そうつまるところ、習慣の違いがあるので、リビングダイニングはファミリー用のインティメイト・親密な空間で良いけど、少なくともホームシアタールームと巨大クローゼット(あと書斎も)を備えた空間を目指そうよと思うのです。一部の創業社長や資産家をのぞいて、実際には、ほとんどの人が実現できていないはずですが、単なる夢というよりもより現実的・具体的な目標としても良いはずと思っています。

非現実的な存在と思える、世界のトップアパートメントですが、存外に生活をより豊かにする上での、色々な示唆やヒントを与えてくれると感じています。

写真は当時のデベロッパーHP写真等より。

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