【第5回 豊洲市場で朝食を】中栄 カレー&ハヤシ 合いがけ 700円

さて久しぶりの「豊洲市場で朝食を」です。
相変わらず、つっかけスタイルの普段使いで通っていますので、ご馳走系のお寿司屋さんではなく、市場で働く人の賄い飯の方に足が向きます。

普段使いということもありますが、何より賄いとしての市場食堂の良さは、市場で働く「食材」のプロ、しかも常連に出している分、味や値段にごまかしがきかないことです。築地時代に沸き起こった市場メシの盛り上がりも、そんなこんな安くてハズレのない美味さにあったと思っていますので、観光狙いに特化した後発寿司店さんのあまりにも高額な値付けには正直疑問を持っています。
べらぼう価格の海鮮丼に、豊洲市場観光化戦略の中途半端を憂う
ランチの海鮮丼が約2700円。イクラ、トロ、カニなど13種類の旬の具材がたっぷりのり、デザートも付く。魚の値段のプロがみても、豊洲価格は高く映る。観光客誘致もいいが「都は働いている人のことをもっと考えてほしい」との声があちこちから聞こえる。

そういう意味では、今回ご紹介する「中栄」(なかえい)さんは間違いなく市場賄い食堂側のスターです。
私も大好きな寺門ジモンさんの「肉チャンネル」でも豊洲に移転して早速取りあげられたり、過去メディアにも多数取材されています。


有名なのは、常連客何百人分の「いつもの」を記憶している店主。(写真でチラッとカウンターの中に姿が見えているでしょうか)
とにかく、せわしない(笑)
いや完全にほめ言葉です。常に、お客さんに声をかけたり、常連客とは一言二言会話しながら体が動いています。イヤー市場はこうでなくっちゃ。これが「威勢」というやつですよね、客のテンションを下げることがありません。しゃがれた声がイイ味出してます。

オーダーしたのは、店の人気メニュー「合いがけ」700円


チャッチャッカ食べるけど、どうせ食うなら食べたいもの全部食うぞ!という、いかにも市場らしい一皿です。
カレーはインドカレーと名打っているだけある本格的に様々な香辛料の風味豊かでサラサラ系の一品ですし、このハヤシがコクと風味豊かでリッチなお味。カレーともまた方向が全然違うマイルド感、ぜひ食べていただきたいお味です。イヤー700円でこの満足感たまりませんね。

キャベツと一緒に食べるスタイルも、なんかうれしい。
ちゃんと野菜も取ってくださいね。という気遣いを感じる上に、カレーライスが陥りやすい単調さを和らげてくれます、

寺門ジモンさんは合がけにチャーシューをトッピングしていました。


このなんでも食べたいようにアレンジする。
しかも「一緒に乗っけちゃって」というざっかけなさが、賄い市場食堂の流儀ですよね。
築地市場発祥の吉野家で、「アタマの大盛」とか「つゆだく」とかが生み出されたのと同じやり方です。

やさしいお味のたまご玉子スープを一緒に頼むのも楽しいかもです。

まあ本当に市場らしさの詰まったお店だと思います。
でも観光でたまに来る方には苦しい選択ですよね。せっかく来たのにカレーかーと。
ちょっと選びにくいかもしれません。
そんな方にはせめてお土産用のボトルとかどうでしょうか?お店と同じモノが売っていて市場関係者にも人気だそうです。

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