隈研吾氏の無茶苦茶に面白いインタビュー記事

昨日アゴラで隈研吾氏設計の新国立競技場について書かせていただきました。おかげさまで、オリンピック関連ということもありますが大変多くの方に読んでいただいたようで、「いいね」もたくさんいただきました。
隈研吾設計・新国立競技場に見る「日本人の選択」
先日ひょんなことで、千駄ヶ谷のあたりをクルマで移動していると、「新国立競技場」がすでにかなり建ちあがっていて、なかなかの壮観だった。かつての国立競技場に比べると圧倒的なマス感というか、巨大であることは間違いない。しかしながら、当代随一の売れ

やはり、隈研吾さん気になりますよね。だって、安藤忠雄氏をして「連戦連敗」と言わしめる建築の世界で、一人勝ちといっていいほどこれだけ作品を手掛けられわけですから。

私は建築に興味があるので、昔からそれなりに研究してきているのですが、とにかく建築って面倒くさい世界ですよね。広告も大きなお金をクライアントが使う世界なので、気楽にテキトーに作っているように見える広告でさえ、そこに至るまで、つまり提案し、競合に勝ち、案を決め、撮影等制作して、OKをもらう。このプロセスにTVCMともなれば、少なくとも3か月かかりっぱなし、下手すれば半年以上かかってしまうわけで意外と大変なのですが。
まして、さらに巨額の予算が動く建築となれば、このプロセスがさらに長く重く厳しいやり取りの連続になります。さらに、建ったあとのケアやメンテナンスも無視できませんものね。実際に、コンペに勝ってさえもひっくり返る、まさに新国立競技場のようなケースも珍しくないわけです。

そんな、大変な産業としての建築の世界で、クリエイティビティを失わずに仕事を取り続け、潜在的に必ずあるだろう多くの難問やリスクに対処しつつ、完成させ、事務所の経営も成り立たせていく。特に、建築家個人の名前でそれをこなしていく経営力、営業力、マネージメント力はクリエイティビティ以前の問題として、とにかく半端ではないなといつも感じていて、その点もビジネス視点のモデルケースとしても大変興味があります。

そういう意味で、無茶苦茶面白いのが、下の隈研吾氏のインタビュー記事です。
有料記事なので、引用はしませんが、世界の丹下健三が、事務所の新人にまずお辞儀の仕方を教える話とか、世間的には反骨、独学、プロボクサー経験のあるおよそ営業的なスタンスと無縁な感じがする安藤忠雄氏が無茶苦茶”筆まめな話などは、”営業のノウハウ本”にのせたいぐらいです。隈研吾氏自身が、上の昨日記事でも紹介しましたように、若い頃の意欲的過ぎる作品で、一度は仕事がなくなった人ですから、経営者つまり営業的側面でもそれなりのスタンスを持っているように感じます。

これは広告の世界でも感じるのですが、世間ではクリエイティブと営業ってともすると真逆の観念と思われているのですが、実際には表裏一体というか。強い営業力があって初めて強いクリエイティビティが発揮されるんですよね。広告の世界でも、一流のクリエイターは、ほぼ間違いなく良き営業マンの要素をもっています。やっぱり建築の世界も、いや建築の世界こそそうだよね。と感じさせてくれるインタビュー記事です。

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