三菱地所がTBSと組んで赤坂の再開発に取り組むということです。
三菱地所はエンターテインメントを軸にしたまちづくりに乗り出す。TBSホールディングスと組み、東京・赤坂を再開発する。両社で2000億円超を投じ、劇場やホールを備えた高層ビルを2028年度に建設。エンタメ関連のテナントも誘致する。同様の再開発を有楽町や大手町にも広げる。新型コロナウイルス収束後を見据え、にぎわい創出をめざす。
赤坂の再開発では国際新赤坂ビルなどを建て替える事業協定をTBSと締結済み。約1万5000平方メートルの敷地にオフィスや創業支援施設から成る高層ビルと、ホテルや劇場などを備えた高層ビルを計2棟建設する。
TBSが運営する劇場「TBS赤坂ACTシアター」などの運営ノウハウやコンテンツを生かし、体験型施設を通じて「コト消費」を促す。テナントでは映像やメディア、イベント関連のベンチャー企業などを誘致する。コロナ下で巣ごもりが進むなか、街のにぎわいを取り戻したい考えだ。都市間競争での勝ち残りも狙う。 三菱地所、TBSと赤坂再開発 エンタメ軸にまちづくり - 日本経済新聞三菱地所はエンターテインメントを軸にしたまちづくりに乗り出す。TBSホールディングスと組み、東京・赤坂を再開発する。両社で2000億円超を投じ、劇場やホールを備えた高層ビルを2028年度に建設。エンタメ関連のテナントも誘致する。同様の再開発を有楽町や大手町にも広げる。新型コロナウイルス収束後を見据え、にぎわい創出をめざ...
赤坂と言えばTBSですが敷地を2008年に赤坂bizタワー(博報堂が現在入居するビルですね)として再開発しTBS社屋を含めて赤坂サカスとして運用を始めてさすがに10数年ですから「もう再開発?」とも一瞬思いました。ということではさすがになくて赤坂サカスと赤坂通り一つ隔てて隣接する「国際新赤坂ビル」を建て替えるということですね。
まあ建て替えるというだけではつまらないですからね、赤坂再開発とぶち上げたということなんでしょう。道一つ隔てているとはいえ、赤坂サカスとは至近ですから回遊性ある開発はできるのかもしれませんね。赤坂通りってそこそこクルマが多いのでどう車道と歩行者の動線を整理するのかは気になるところですが、アンダーパスにするのか人工地盤で赤坂サカスとつないで逆に歩行者を上に持っていくのかもしれません。
<写真と地図:三菱地所プレスリリース>
いっそ建て直した方が合理的という判断なのでしょうが、立派なビルですから結局は日本人の新築志向をあらためて思い知らされます。

それにしてもとにかくお願いしたいのは、最近再開発と聞くと全然ワクワクしなくなりましたので、たまにはビックリさせて欲しいということです。
巨額の費用がかかるプロジェクトだけに保守的にならざるを得ないことも分かりますしし、どうやったって巨大なオフィス棟のマスが屹立してしまい、しかも最近は入館のセキュリティが厳しいがゆえその大きなオフィス部分の一体感がどうしても他飲食店など商業施設部分と得られにくくなっているのもやむを得ないこととはわかっています。
しかも外観はメンテナンスを考えれば、どうしてもガラスカーテンウオールのツルるとしたモダンデザインになってしまい、内装の建材もメンテナンス性耐久性を考えれば、自然の木材や石材の印象を印刷した工業製品が主体になってしまうことも分かっているのです。
でもそれにしてもつまらない。
文法は決まり過ぎている。

そういう意味では、三井不動産も西新宿の三井ビルを売っ払ってしまいましたが、西新宿もしかり。東京の歴史的再開発は結局ただビルを並べただけのつまらない失敗例だと感じています。
やはり人間は都市工学的な単純な性質ではないですね。
再開発地域以外のまさに赤坂の歴史的な街路が良い見本ですが、雑多で狭い隘路に満ちた混沌を面白かったりワクワク感じる習性がありますよね。
<写真:AC>
たかだか人間が隅々まで計画した都市計画なぞ、簡単に見すかれてしまいます。

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