
<米女子ゴルフツアー:全米女子オープン選手権>◇最終日◇6日(日本時間7日)◇米カリフォルニア州オリンピック・クラブ(6457ヤード、パー71)◇賞金総額550万ドル(約6億500万円)優勝100万ドル(約1億1000万円)
新世紀世代の笹生優花(19=ICTSI)が畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)とのプレーオフを制し、大会史上最年少の「19歳351日」で日本女子3人目のメジャー制覇を成し遂げた。 笹生優花V プレーオフ3ホール目、畑岡奈紗に勝利/全米女子OP詳細 - ゴルフ : 日刊スポーツ新世紀世代の笹生優花(19=ICTSI)が畑岡奈紗(22=アビームコンサルティング)とのプレーオフを制し、大会史上最年少の「19歳351日」で日本女子3人目の… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)
でも、良い意味で日本人女子のメジャー制覇の方は奇跡とまでは言えないかもしれません。一昨年の渋野日向子選手の全英女子オープン優勝もありますが、世界トップレベルとの実力差の距離はすでに近かったと感じます。それだけ日本女子ゴルフの層は厚いし世界と戦える力がすでにあったと思います。
とは言え、女子世界最高峰と言われる全米女子オープン、相当タフであったことは間違いありません。
その渋野日向子も+5で予選落ち。前週に「リゾートトラスト レディス」で優勝した勝みなみ選手でさえ+2でカットラインに一打及ばずでの予選落ちでしたから、いかに厳しい戦いだったかということです。確かに勝選手、優勝からかなり強行軍での参戦だったようなのでちょっとコンディション的にはキツかったと思いますが。。。。
渡米直前の「リゾートトラスト レディス」は、「最終組だけど、優勝するとは思っていなくて、必死に振っていて余裕もなかった」という中で、気づいたら勝っていた。
優勝を決めた日曜日。愛知から東京まで車で戻り、渡米準備をして寝たのは24時半。翌朝6時に目覚めると、8時に迎えのタクシーが来て成田空港へ。10時にPCR検査を受けてから、出発の18時過ぎまでは空港で時間をつぶし、サンフランシスコ到着は現地月曜の昼。そのまま大会の出場登録とPCR検査を再び受けて、21時に就寝し、きょう火曜日は6時半に起きて18ホールを回ってきた。 導かれて全米へ?勝みなみ「(ワタシ)持ってるな~」◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前情報(1日)◇オリンピッククラブ(レイクコース) (カリフォルニア州)◇6457yd(パー71) 「これはたぶん、行って勉強してこいっていうことだろうと思います」というのは勝みなみ。3年連続3度目の出場となる「全米女子オープン」だが、今回ばかりはそう思わざるを得なかった。 出場...
まずとにかく会場のオリンピッククラブ難しいことで知られています。アップダウンも大きく、そもそもセッティングが厳しい。
とにかくラフが”ここまでやるか”と言うほど、伸びていましたよね。世界のトッププレイヤーでさえ入れてしまうと、簡単には出ないレベルのラフなのです。あれならばはるかにバンカーがまし。何度もラフからチョロっとしか飛ばなくてまたラフに捕まるシーンをみました。ヘッドが入っていかないんですよねボールまで。
そんな中、最終ホールで惜しくも敗れたレキシ―トンプソン選手と笹生選手のパワーは頭抜けて見えました。そんなラフからでも力のアイアンでボールがまずまず普通にショットできていたんですよね。この差が優勝争いに加われるかどうかの差だと思いました。
とにかく、大リーグボール養成ギブス星飛雄馬並みのトレーニングも今回優勝で広く知られるようになった笹生選手のアスリートとしての取り組み素晴らしと思いました。やはり世界に真正面からパワーゲームで挑む姿勢に感動しました。師匠のジャンボ尾崎が「何クソ精神の賜物」とおっしゃってますが、多くの日本人が最近忘れてしまった、そんな精神の輝きを思い知らされた気がします。
「笹生の今回の優勝は彼女の育って来た辛い環境をバネにした何クソ精神の賜物であると思う。努力しかない事を一番理解し頑張って来た成果でもある。本当におめでとう。又、敗れた畑岡選手も最大の賛辞を送りたい。素晴らしい2位であったと思う」 「何クソ精神の賜物」師匠のジャンボ尾崎が笹生を称賛 畑岡にも「素晴らしい2位」◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 最終日(6日)◇オリンピッククラブ(レイクコース) (カリフォルニア州)◇6457yd(パー71) 笹生優花のメジャー初制覇の快挙を受け、日本で指導にあたってきた師匠の尾崎将司が祝福のコメントを出した。プレーオフで敗れた畑岡奈紗へも賛辞を送った。 「笹生の今回の優勝は彼女の育って来...
筆者が何より素晴らしと思うのは、テニスの大坂なおみ選手にしてもバスケの八村選手、笹生選手にしても、日本人と外国人の親を持つというマルチカルチャーのバックグランドです。やはりそんな選手が強いのは偶然ではないと思います。否が応でも視野が広がるでしょうし、日本だけでなく世界を常に意識せざるを得ないでしょう。もちろん日本にいても国外にいても居心地の良くないことも少なからずあるはずです、きっと。それを「何クソ精神」で跳ね返してきたんだと思いますね。
やはり肉体だけでない芯の強さを感じます。
世間では、”ネトウヨ”など、偏狭でくだらない日本人感に浸っている人も多いですが、もちろんグローバル化する世界の中で、日本人自体が外国人と結婚してハイブリッド化していくことは必然の流れでしょうし、むしろそうあるべきと筆者はいつも考えています。
というか”ネトウヨ”などまったく無力で、多くの渡来人が日本にきて縄文が弥生時代に移行したように、賢明で自由な精神をもつ多くの日本人がこれからも外国人と結婚し多くの子供を産むでしょう。
そんな時代にこそ、ついつい島国根性から抜け出せない日本人にも生き残れるチャンスがあるように思います。
ちょっと話が脱線しましたが、以上が笹生選手優勝から感じた日本の強さ。しぶとさ。

実は、松山英樹選手出場で注目される本年度男子「全米オープン」も日本のテレビ局は買えなかったのです。



恐らく将来的にますます、世界的な優良コンテンツを誰でもタダで観れていた時代は終わるはずです。老若男女、富める者も貧しき者も少なくとも主要なメディアやコンテンツへのアクセスに差がなかった時代は過去のものになるでしょう。だからこそ国力を弱らせないことが極めて肝心な時代ですが、現在の政治状況などを見ていると、心もとないことこの上ありません。
笹生優花選手の快挙はとにかくうれしいことでしたが、そんな様々変化の時代の日本についても考えさせられる部分がありました。
(写真:全米女子オープン公式ホームページより)
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