我々の日々生活の中でのスマホ接触時間は年々増えていることは誰しも実感しているところです。
平均的な接触時間であれば121.2分(2020年博報堂メディア環境研究所)となっていますが、これは男女全世代を均した数字ですから(まったく使わない人も含めた数値)スマホユーザーに限って言えばさらに大きな数字になるはずです。
実際筆者自身のヘビーユーザーぶりもなかなかのもので、トイレ、お風呂まで持ち込んだかと思えばベッドで寝落ちしてスマホ顔面直撃を受けることもままあります。
スマホの黎明期、まだブラックベリーなど一部海外製品がリリースされた段階で、ガラケーとの2台持ちでHTCの確か当時パームPCと呼ばれていた機器を早速使っていた筆者からしても、進化の速度はすさまじく、特に動画領域でストレスがなくなったことで、スマホは本当に実用上洗練された究極の製品になりつつあると感じています。

さてそんなスマホについて我々は何を知っているでしょうか。ユーザーとしては毎日これほどに使い込んでいますからかなりのスペシャリストなわけですが、実は技術的な部分はほとんどブラックボックスで何も知らないことにハッとしてしまいます。
そんなこんなで、書店で目に付いた「5G 大容量・低遅延・多接続のしくみ」(講談社ブルーバックス)を読んでみました。
何より良いのは、スマホの技術的な側面に焦点をあてた本にも関わらず、筆者のような門外漢にも分かりやすく平易な解説で一貫していることです。本来は専門用語や技術のオンパレードになってしまうだろう内容のはずですが、義務教育レベルの科学知識があれば十分概念を理解できるように工夫されています。簡単な図表などビジュアルエイドが豊富なのもありがたい。
もう一つ分かりやすさに貢献しているのが、携帯から3G,4Gと進化する歴史を振り返る形式で書かれていますので、基本技術から始まってどういうニーズが生まれ、どう進化したか時系列で体感できることです。さらには現在の5G、そしてその先にある6Gに向けて関係者が何を考え目指しているか概念的に知ることができるのもとてもありがたい部分です。
全体のボリューム感も新書形式で忙しいビジネスマンがサッと通読するのピッタリなサイズ感。
さすが、信頼の講談社ブルーバックス。
他にも色々読んでみたくなりました。
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