ヤマト新ロゴ。さすがなサジ加減。玄人っぽさ炸裂のアートディレクションに脱帽。

ヤマトグループのロゴが新しくなると発表されました。

ヤマトホールディングス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長尾裕)は、本年4月1日より新しい「クロネコマーク」と、新たな価値提供を象徴する「アドバンスマーク」の使用を開始しますので、お知らせします。
ヤマトグループは4月1日、各社の多様な経営資源を結集したヤマト運輸を中核とする、「新たなヤマトグループ」に生まれ変わります。
4月1日(木)から、新しい「クロネコマーク」の使用を開始
ヤマトホールディングス株式会社のプレスリリース(2021年3月1日 15時00分)4月1日(木)から、新しい「クロネコマーク」の使用を開始

ネット時代にこそ、リアルな生活者とのラストワンマイルが重要になることは自明なわけで、最も泥臭そうなロジスティクスの世界が最先端の付加価値産業になり得るという感覚は分かっている人ほど分かっているお話ではあります。
そんな時代だからこそ、ロジスティクス業界の雄ヤマトグループがブランディングを刷新することは非常に自然ですね。

でも一方で、ヤマトのブランドアイデンティティとして「そんなチャラチャラしたことにオレらはうつつを抜かしてられるかよ」という部分もあって、あえての64年間変更せずきたこと自体が無茶苦茶強いブランディングだったとも言えます。

ヤフコメの上位にも変えて欲しくないという声が多いですし、それも素直な感覚かと思います。

確かに、私もこんな仕事をしていますが、自社の歴史とか文化とかけ離れたキラキラネーミングのような感性で、名刺やロゴにばかり凝ってしまう感性はとっても白々しいものですし、そんな取ってつけたようなブランディングに社員も顧客も愛着がわくわけがありません。

そこは、巨匠と言って良い原研哉氏のさすが熟達のさじ加減かなと思います。

原 研哉 | Kenya HARA
デザイナー
株式会社日本デザインセンター 代表取締役社長/武蔵野美術大学教授
無印良品のアートディレクションや、蔦屋書店、GSIX、森ビル、ミキモトなど、日本を代表する企業・サービスブランドのアイデンティフィケーションを手がける。2017 年にロンドン、ロサンゼルス、サンパウロに開設された、外務省「JAPAN HOUSE」では総合プロデューサーを務め、日本を未来資源とする活動に注力しはじめている。
4月1日(木)から、新しい「クロネコマーク」の使用を開始
ヤマトホールディングス株式会社のプレスリリース(2021年3月1日 15時00分)4月1日(木)から、新しい「クロネコマーク」の使用を開始

メインのロゴはキープコンセプトにしておいて、アドバンスマークというかたちで新しいマークを切り出してきたやり方も勉強になります。

もともとクロネコという縁起の無茶苦茶悪そうな生き物をロゴにしているオリジナルさ、もっと言えばちょっと変な引っ掛かりの良さは変えずに、その実態は完全に新しい印象に仕立ててくる。これは流石玄人の塩梅だなと脱帽した次第です。

(イメージ:PR TIMES)
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