インターブランドジャパングループの一員C Space Japaさんが、今年で第2回目となる顧客体験価値(CX:Customer Experience)のランキングを発表したそうですね。
第1位「ディズニー」、第2位「くら寿司」、第3位「オーケー」
コロナ禍でも変わらぬ強さの「ディズニー」
新しい生活様式への迅速な対応で顧客体験価値を高めた「くら寿司」「ヨドバシカメラ」
業種別では「食品・飲料メーカー」「日用品販売」「旅行・交通」が高評価 C Space Japan「顧客体験価値(CX)ランキングTM2020」日本「顧客体験価値」によるランキングTOP50を発表株式会社インターブランドジャパンのプレスリリース(2020年11月11日 18時20分)C Space Japan日本によるランキングTOP50を発表
私が注目したのは5位の「コメダ珈琲店」さんです。
コメダ珈琲店:5位(前年43位) CXスコア7.01(+2.26)
幅広い年代の女性から支持を獲得、昨年から2pt以上スコアを伸ばし、43位から5位にランクアップしました。「私にとって意味がある」は今年の全ブランド中第2位で、「顧客サービス意識の高さ」や「最高の品質へのこだわり」などが評価されています。評価の理由としても「接客」に関することが多く、「店員さんが丁寧」「お客さんをよく見ている」など、「細やかな気配り」が体験価値を上げ、「タブレット注文、商品提供の速さ、密を避けるテーブル配置」というコメントに代表されるように、コロナ禍の細やかな対応も躍進に繋がりました。 C Space Japan「顧客体験価値(CX)ランキングTM2020」日本「顧客体験価値」によるランキングTOP50を発表株式会社インターブランドジャパンのプレスリリース(2020年11月11日 18時20分)C Space Japan日本によるランキングTOP50を発表
この調査、数あるブランド力調査の中でもちょっとユニークで、
あくまで「顧客としての体験価値」の視点でブランドを評価しようとしています。
質問項目も、「私向けのものだと思える」「私にとって意味がある」「オープンで正直である」「私の立場で考えてくれる」「いい気分にさせてくれる」と、個性的であくまで「私にとって」というパーソナルな価値観の軸がメインになっています。
そういう意味では、ビジネスマンを対象にした日経系のブランド調査とは大きく違っています。
何といったら良いでしょうか、人間てフォーマルな公式モードの自分と、インフォーマル、カジュアルなオフモードの自分がいるじゃないですか、そんなリラックスした状態の素の自分が喜ぶブランドってなんだろうかという視点と解釈できるように思います。

そういえば、コメダ珈琲店って良い具合にクタクタじゃないですか。別に悪い意味ではありません。
(写真:AC)
今どき無茶苦茶カッコ良いカフェなどもいくらでもあるのでしょうけれど、良い意味でがんばり過ぎていないんですよね。
清潔で居心地が良いけれど、カッコ良いかどうかで言えばそこまでカッコよくはない。寝巻に一枚羽織ってつっかけで行っても受け入れてもらえる気がする。ちょっと実家とか故郷の喫茶店的な良き緩さと人間臭さがあると思うんですよね。
ちょっと話はそれますが、昔アルマーニが彼はミラノのブルゴヌオーヴォ21の自宅兼オフィス以外に多数の別荘やメガヨットを持っていて、そのどれもがインテリアデザイン的にもさすがというカッコ良さなのですが、ミラノ近郊に一軒だけ結構グダグダの家を持っているんですよね。
アルマーニがセレクトしたとは思えない、猫のダサい置物を見て記者が「こんなスタイルも好きなのですか?」と聞くと、「誰かがプレゼントしてくれたものが自分のスタイルに合わなくても、どこかにはキチンと飾りたいだろ」「この家は自分のおばあちゃんが一番くつろぎやすいんだ」と言っていたことを思い出しました。まだ若い頃のインタビューですからね、おばあちゃんも生きていた頃だったのでしょう。
ディズニーもしかりで、やはり温かさに包んでくれる。
冷たいモノに間違っても触れさせない。
コロナ時代はそんな世界観がやはり求められているんだなと感じました。
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