いいぞ。ヤフーの「無制限リモートワーク」

ヤフー株式会社の社員の方7104名の方が「無制限リモートワーク」体制へ移行するそうですね。

ヤフー株式会社は、10月1日から「無制限リモートワーク」に移行する。一部社員を除く全国の正社員、契約社員、嘱託社員ら7104名を対象に、リモートワークの回数制限およびフレックスタイム勤務のコアタイムを廃止する。
(中略)
現在、95%の従業員が在宅勤務を実施しており、92.6%の従業員がリモートワークによるパフォーマンスへの影響はなかった、もしくは生産性が向上したと回答したという。また「生産性高く働くために必要なオフィス出社日数」は週1~2回と答えた従業員の割合が最も多く、次いで週0回だった。

私は、何はともあれ大賛成です。
少なくとも、とにかく”Yaってみなはれ”とは応援したい気持ちで一杯です。

(ヤフーホームページより)

やはり人間というのは、何かと変化を嫌うもの。正常性バイアスが働きやすいですから、昨日と同じ方が安心だということで、コロナで取り入れられた在宅勤務体制も、すでにかなり多くの企業で前の状態に戻りつつあるようです。
前の状態にまで戻らないとしても、在宅率を恐る恐る引き下げたり、ということで少なくとも首都圏の通勤電車は普通に混雑しています。

考えてみれば、月曜日から金曜日(昔は土曜日)にかなりの割合の勤労者が、郊外から都心に電車で通勤し、夕方から深夜に郊外の寝蔵に帰っていくという働き方って、人類700万年の歴史でかなり例外的な働き方なんですよね。
そもそも人類史的にもイギリスで産業革命が起こって以降のせいぜい200年の出来事でしょうし、日本ではせいぜい高度成長期以降60,70 年のことでしょう。やはり工業を中心とする大量生産大量消費の時代、しかもコンピューターやネットがここまで実用的になる以前は、確かに工場以外のホワイトカラーも一か所にドドッと集まって一斉に仕事をする方が効率的な側面がありました。
私が就職した広告代理店など最たるもので、それでなくてもエレベーターが混むことで有名なほど社内連絡、打ち合わせが高頻度高密度に行われるわけですが、メール普及以前はいくら電話があるとはいえ物理的な移動上等!の世界だったわけです。

まして日本は都市生活志向が強いですから、過剰適応というかそんな働き方を世界で一番突き詰め、世界から殺人的満員電車を驚かれながらも、そんな時代に成長成果をあげてきたわけです。
隈研吾氏の記事に意を強くする。アフターコロナは外気の時代
人間って結構鈍感で頑丈にできているなあといつも思います。ちょっとやそっとのことでは死なない。 もちろん反面、打ち所が悪ければ的なこともあって死んじゃうときはあっけないとも言えるのでしょうが、これを書いている私も読んでくださっている方も幸い...

同調圧力が強いと言われる日本人には、なんだかんだとそんな働き方が性にあっていた部分もあったと思います。

それにしても、700万年の70年は10万分の1世代だけの話ですからね。
私自身、人類がこんな働き方を100年後、いや20年後でも続けているとはちょっと思えません。

やはり物理的に通勤という無駄な時間と苦役をともなうわけですから、単純になくなればない方が合理的に決まっているわけで未來から振り返れば信じられないほど苦痛に満ちた異様な時代と振り返られるレベルではないでしょうか、

私自身、就職の時点にはハッキリそういう認識をもっていましたので、その時点ではもっともサラリーマン社会で時間的自由度の高いマスコミ業界他で就職する気はありませんでした。確かに、その目論見はあたっていて、時間的裁量度が高いことは事実でしたが、もちろん通勤がないというところまでは期待したこともありませんでした。

でもネットがやはり時代を変えましたよね。
例えば、私もSankeiBizやアゴラという外部ウエブメディアで記事を書かせていただいていますが、入稿も、校正もメールのやり取りだけで進行完結します。きっと編集部もまったく同じはず。パソコンとネット環境さえあればオフィスに集まって打ち合わせする必要などまるでありませんし、そんな時間があれば取材でも行ってきた方がよっぽど良いですよね。
取材でさえ、インタビューであればオンラインでまったく不都合がない場合も多いです。

とにもかくにも、日本の生産性の低さは今や目を覆う他ないレベル。
さすがヤフー。ネットメディア、ネットビジネスの先駆者として、どんどん凝り固まった既成概念をぶち壊して欲しいと思います。
【SankeiBiz掲載】「ヤフー」も脱ぎ捨てる? ラインと統合、ウェブ覇者ならではの流儀
本日掲載開始のSankeiBizブランドウオッチングでヤフーとライン統合について書きました。 色々な領域の専門家が色々な角度で解説されていてそれぞれ興味深いですが、 ブランディング視点の記事はそんなにないのではないでしょうか? ...

きっと仕事のパフォーマンスも上がるでしょうし、少なくとも良い新人が入ってくるはずです。
私も、今の時代ならば基本在宅勤務の企業を就職先に優先順位をおいて検討したに違いありませんので、その点は確信がありますよ(てへ!)

記事の更新情報をお届けしています。ぜひフォーローください。


facebookはこちらから。

タイトルとURLをコピーしました