【第15回 家族に障害児がいます from N.Y.】先の長い闘い。それが我が家のトイレトレーニング!!

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先の長い闘い。それが我が家のトイレトレーニング!!

まさかトイレトレーニングがこんなにも長く険しく、忍耐を要するものになるとは当初の覚悟が全く足りていなかったと今なら言える。現在、10歳の息子は排泄行為はきちんとトイレで出来るのだが、その始末をする行為にはまだまだ訓練が必要な状態である。なので、我が家のトイレトレーニングは現在進行形である。ここまでくるともう私が死ぬ前までに仕上がれば良いかな、というレベルにまで気長になることが出来るのだから慣れとは素晴らしい。

始まりは3歳から

我が家にとって断乳の次に現れた大きなハードルは息子のトイレトレーニングだった。一般的には大体、3歳位でオムツから卒業するお子様は多いと思うが、我が家の息子は3歳を迎えてもオムツから卒業出来る気配は一切なかった。トイレに座るという行為すら激しく体をのけ反らせ大暴れして拒否!その頃、我が家に来てくれていたセラピストの一人に相談してみると、取り合えず便座に5秒だけ座らせてみて、座れたら激しく褒めるということから初めてみたら?というので、早速実行。最初は激しく抵抗していたけれど、カウントしながら5秒座らせて褒めるを繰り返していたらトイレの便座に何とか座れるようになった。そこから徐々にカウント数を増やしていき、そのうち座ること自体には問題がなくなった。だが問題は排泄である。全く反応なし。その頃から息子はプリスクールに通い始めていたので、早速クラス担任の先生に相談してみた。先生が言うには、まずはオシッコのタイミングをみるために排泄の記録を取ることを勧められた。早速パンツを履かせて排泄のタイミングを記録してみる。そうすると排泄の間隔が全く一定ではなく、10分と経たずに次の排泄をしたりしている。あっという間に汚れたパンツの山と汚れた床の掃除にと格闘する羽目になり、記録をつけることを即断念。しばらくはオムツ様にお世話になることを決めた。そしてそのままオムツに頼って5歳の誕生日を迎えることになる。

尿検査の苦い思い出

息子が3歳か4歳の頃に、小児科で受ける定期健診の項目に尿検査があった。尿検査、、、そんなハードルの高い項目があるなんて全く予期してなかった。検査技師の人に尿を採取するための紙コップを渡されたが、その当時息子は外出先のトイレに入ること自体に激しい拒否感を表し、激しく泣き暴れるので病院施設内のトイレで採取することは断念。自宅で採尿することにした。紙コップと採取した尿を入れる容器を貰い帰宅。そして息子を下半身丸裸にし、全ての家事を放棄してリビングで息子にピッタリと張り付き排尿のタイミングを観察。採尿のための紙コップを片手に息子のお尻を文字通り追う。普段あれだけしょっちゅうオムツの中に排泄しているのだから、あっという間にオシッコをするだろうと私は高を括っていた。だが、待てど暮らせどオシッコは出てこない。びっくりだ!午後の1時くらいから息子のお尻を追い続けていたのだが、気付けばもう4時過ぎ。夕方の時間に差し掛かっている。最初は笑顔で息子をリラックスさせて、、なんて考えていた私も、段々と般若のような形相に代わり、イライラが暴発!「オシッコは?オシッコしなさい!」と叫びながら息子のちんちんに紙コップをあてがうが、そこからは何も出てこない。普段あれだけしょっちゅうオシッコをしているにも関わらず、数時間もの間一滴も尿が出てこないという事実にイライラと不安が交差する。一体どうなっているの?最終的に5時くらいまで出てこないオシッコを出させようと、あれこれ試行錯誤していたのだけれど、もうどうにもならずに諦めと怒りの心境からパンツを履かせた。すると、なんとパンツを履いた瞬間にあっという間に排尿。息子の始めての尿検査のための採尿は、パンツの布越しから集めた尿だった。まぁ多少繊維が入っていてもしょうがない、、ってことで、その尿を提出したのだけれど、本当にびっくりした。あんなに何時間も一滴もオシッコしなかったのに、パンツを履いたら安心して即放尿とは。あの当時の彼のこだわりは、何かを履いていないと排泄することが出来なかったのだなぁ、、と今なら分かるけれど、当時はただただ唖然とするだけだった。

前進ゼロのプリスクール時代

トイレトレーニングを意識しながらも全く前進する気配もなく、ただただ日々が過ぎて行き私は日々何かいい方法はないものかとネット検索。

ambermbによるPixabayからの画像
そして自閉症の人に向けたトイレトレーニングについての書籍まで購入。一応サラッと読んでみたりしたが、これといって上手く行きそうな気配のする方法が見つからない。トイレトレーニングが進まずに焦る保護者に向けて「オムツはいつか外れるから焦らないで。大人になってまでオムツを付けてるなんていないから」という話を聞くけれど、自閉症の人の中には大人になってもオムツの人がいるんだ、、、という事を知り焦りは募る。募るが肝心の本人には焦りもなければ気付きもない。トイレトレーニングの本の中に紹介されていた話の中に、ある自閉症の人は排尿により重くなったオムツによって感じる圧迫感が気に入って、なかなかオムツが外れなかったという話があったりして私の焦りを更に誘う。プリスクール最後の年の夏に、学校のスタッフにトイレトレーニングについて改めて相談してみた。そうしたら学校の方で、集中的にトイレトレーニングを実行してみると言ってくれた。やり方としてトイレにオモチャや教材などを持ち込み、トイレの中でスタッフ付きっ切りで過ごすらしい。水分をいつもより多めに取らせ、こまめにトイレに座らせて排尿を促し、出来たら褒めてご褒美をあげるというやり方。短期集中型で上手くいけば2,3日でトイレでの自立排泄が出来るだろうとのこと。本当にそんなに上手く行くのだろうか?と不安ではあったけれど、学校スタッフを信じてお任せする。しかしというか、やはりというか、そんな理想通りに事は運ばなかったようで、最初の2,3日は職員にもやる気はあったようだが、全く事が進展せずに気付けば何となく成功せずに終了。そのままプリスクールを卒業することになる。

つづく

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