【SankeiBiz掲載】マイボトル文化を築いたサーモス 成功したカテゴリーブランディング

今回はサーモスという魔法瓶ブランドを取り上げさせていただきました。
1904年設立された世界初の真空断熱魔法瓶を製品化したテルモス有限会社 (THERMOS GmbH) を日本酸素が買い取り日酸サーモスとして世界展開する隠れた日本発のグローバルブランドです。

魅力的だなと思ったのは、人数300人足らずで魔法瓶、ケータイマグというカテゴリーでサーモスというブランドを手塩にかけて育てあげたこと。世界ブランドとして、マイボトルの習慣まで定着させたことです。

世の中には巨大な企業ブランドや自動車のようにマーケティング予算も大きなメガブランドが存在する一方で、地元でしか流通していないようなブランドや知る人ぞ知るマニアックなカテゴリーで輝くブランドが存在します。

ちょっと話はそれますが、エレキギターの音色を変えるエフェクターというアクセサリー機器がありますが、この前フラッと楽器屋に立ち寄ったら、私が学生時代と変わらない佇まいで売られていましたね。BOSSというブランドなのですが。

(写真:BOSSホームページより)
こんな趣味の世界のブランドは、その趣味に触れたことがある人以外は、まったく知らないものでしょうけれど、どれだけ人生を豊かにしてくれるか分かりません。

そういう意味では、魔法瓶はそれよりはるかに多くの人に使われるマスプロダクトではあるのですが、とは言えニッチと言って良いほど小さなカテゴリーです。
そんな製品、ブランドを大事に大事に手塩にかけて育てて世界トップブランドとして成功させていることに素朴に感動しました。先回のブランドウオッチングでも書きましたが、最近素晴らしい技術をもつ日本メーカーがボロボロと外資に買われて、ブランドを維持できなかったり、もはや日本人のイニシャチブで仕事ができない環境に陥っています。
【SankeiBiz掲載】5G時代のスマホ競争 ソニーXperiaは日本ブランドの牙城を守れるか
SankeiBizに連載させていただいていている「ブランドウオッチング」の本日より掲載開始の最新記事です。 企業活動のグローバル化をどう考えるかというのは結構難しい問題だと思います。 私自身広告代理店で外資系企業を長く担当してき...

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