【第16回 豊洲市場で朝食を】中栄(なかえい) 築地魚河岸シーフードカレー 1200円

コロナの閉館期間もあり、久しぶりの豊洲市場です。
結構警備員の方が3人入口で立っていたりでものものしいんですよね。豊洲市場って東京都が運営していますから、「東京アラート」的なおどろおどろしい世界観なんですかね。これから美味しく食事をしようという雰囲気ではまったくありません。

コロナをどの程度の強度で警戒するかで現在世論は分かれています。
それはともかく、それでなくても豊洲市場に移転して以降市場内飲食店での観光振興という意味では、小池都知事の豊洲市場移転延期の判断もあって玉突きで隣接する「千客万来施設」の開業が遅れたりで、特に観光客メインの「高級鮨店」さんはもともと厳しそうでしたから、これではもたないのではないでしょうかね。インバウンド客もすぐには戻りませんものね。

つまりお鮨屋さんはほとんどどノーゲストです。衝撃的なのは、開業以来大行列していないのを見たことがない「寿司大」さんに行列がなく空席があったこと。


お客さんがコロナを警戒して出かけないことは自由ですが、少なくとも飲食店の営業は禁止されておらず現に豊洲市場内のお店も全部オープンしているわけですから、市場施設を運営する東京都は脅かすばかりでなくもう少しサポートしても良いのではないかと思います。

逆に言えば、特に市場内の飲食店街は元々市場で働く人向けだったわけで、観光向けが淘汰されてしまえばある意味原点回帰していくだろうとも言えます。飲食店で営業している方には厳しいですが、ここ10数年築地時代を含めSNSの拡散で急速に観光化した時代が特需で特殊だったと言えるのかもしれませんね。
そう考えると豊洲市場も50年後とかに、市場の人向けの「安い・早い・うまい」が評価されてそこで再度観光ブームとなったりして。
べらぼう価格の海鮮丼に、豊洲市場観光化戦略の中途半端を憂う
ランチの海鮮丼が約2700円。イクラ、トロ、カニなど13種類の旬の具材がたっぷりのり、デザートも付く。魚の値段のプロがみても、豊洲価格は高く映る。観光客誘致もいいが「都は働いている人のことをもっと考えてほしい」との声があちこちから聞こえる。

前回紹介した、間違いなく700円のあいがけ(カレー&ハヤシ)で十分であることを承知でしていますが、今日は誰も観光客がいないことでほとんど出ないだろう「築地魚河岸シーフードカレー」1200円を頼みます。

もちろん、ここのカレーを食べるときは「追いキャベツ」50円を頼みましょう。

「ここではじめてカレーと一緒にキャベツを食べるやり方を教えてもらった」寺門ジモン

という詩的な名言もありますが、私もまったく同感。
ヘルシーなうれしさもあるし、単調になりやすいカレーにキャベツのシャキシャキの喜びもプラスされて最高なんです。
きっとキャベツがなければとんかつの魅力が半減すると思いますが、ここの家のカレーの魅力は間違いなくキャベツで倍増している。

玉子スープ(300円)でさらに豪華にしちゃえ。まあ、ここまでくればお大尽仕様で本来の中栄さんの700円で十分大満足の基本からはかなり邪道ですので必ずしも必要ないのですが。

美味しい。誰が食べても嫌いな人はいないはず。
サラっとしているのに本格的でもある。妙に香辛料とかが効きすぎていて日本人にはクセが強いというようなイヤミがない味。
でも十分個性があるし深みがある。多分毎日食べたいとしたらこんなカレーです。

まあ確かにシーフードカレーである必要はあまりないかもですね。

カレーの強さの中にあって、シーフードはあまり主張を感じません。もちろん良い素材を使っているのは間違いないので、ちょっともったいないヤツかもしれません。
どうしても市場に来たんだから魚介がからんで欲しいよねという方には記念として良いのかもしれませんけれども。

市場らしさ満載の「中栄」さん醍醐味は、テレビ等にもよく出る名物店主とお客さん市場関係者とのトークですね。
この日も、いかに江東区が市場の飲食店へのサポートに冷淡か、イイ感じで威勢のいいやり取りで盛り上がっていました。

中栄お店詳細

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