作り過ぎてしまったホテルは一体どうなるんだろう

そんなわけで昨日も朝食を食べに豊洲市場に行ってきましたが、もちろんコロナパニック真っ最中ということでガラガラでした。
開業以来大行列がないのを見たことがない「寿司大」さんさえが、行列なしの空席ありという状況にはさすがにビックリです。

市場で働く方向けの食堂コンセプトの飲食店はそこそこ市場の方で席が埋まっていますが、あとは超閑散。観光客メインのお寿司屋さんは、基本ノーゲストのお店が多くネタも生鮮品ですしこうなってしまうとかなり厳しいのではないかと察せられます。
逆に言えば、日頃大行列必至の有名店にも今なら並ばず入れますので、応援のためにも興味がある方は行ってみても良いのではないでしょうか。市場内にようやく一般向けの駐車場も整備されましたので、以前より気軽に立ち寄りやすいように思います。
「豊洲市場で朝食を」過去記事

そんなこんなでちょっと豊洲市場周辺を散策すると、ホテル建設ラッシュ。

もはや「やめられない止まらない」状態なんでしょうが、このコロナ閑散状態と簡単には”go to travel”というマインドになりにくいだろうな、という世界的パニック心理状態を考えると、間が悪いですよね。いかにも。

日本全国インバウンド推進の掛け声の元バンバンホテル投資そして開発が行われてきましたから、こりゃ大変なことになりますよね。間違いなく。
特に豊洲市場周辺はオリンピック会場の有明にも近接していますから、ホテル新設ラッシュがスゴイことになっています。

千客万来施設は豊洲市場に隣接し、一般観光客を誘致してにぎわいを創出するという目的で公募され万葉倶楽部さんが開発しています。小池都知事の豊洲移転延期騒動で、当初はオリンピック前開場だった開発が遅れに遅れ、まさにこれから着工の状況です。竣工したら入浴施設、ホテルができる予定です。(上の写真の空き地部分です)

お隣には同じく市場はす向かいに、清水建設のオフィス、ホテルの大規模開発事業が絶賛工事中。完成すると500室規模ということですからかなり大きなホテルとなります。

さらにお隣には、すでに開業中のホテルJALシティ東京 豊洲も。
ちなみにレストランは朝食営業休業中でした。

豊洲、有明だけでここ数年以内に開業または開業予定だけでずらり。
元々、台場含めてホテル集積地だけにスゴイことになっていますね。つくづく。

しかしそれにしても、日本の観光開発って呪われたかのようにうまくいかない歴史の繰り返しですよね。
ちょっと怖くなるぐらいです。
典型的にはバブル時代のリゾート法が、北海道のトマム、岩手の安比高原、宮崎のシーガイアなど各地に巨額の投資を促進し、各地に巨大な箱物を創出しました。結局、どれもほとんど経営がうまくいかず、それぞれ経営母体を転々とさせながら今に至るわけですが、消えてしまったリゾートも少なくありません。
例えば、なぜか今市の山の中に忽然とハワイのハレクラニが舞い降りていた”日光石亭ホテル”などは閉鎖するに惜し過ぎる施設でした。

一方で、イタリア人の職人を連れてきて作ったという南紀白浜の本物のお城”ホテル川久”などは、カラカミ観光さんが経営を引き継ぎ存続されて良かったです。

そう考えると、現在大量開発されている新設ホテルも経営的には厳しいところがたくさん出てくるのでしょうが、ハードがある限り、その全部が廃墟になることはないと考えれば、「虎は死して皮を残す」。
何らか活用される道もあるだろうぐらいに鷹揚に構えておくぐらいしかできないのかもしれません。

<写真:筆者撮影、ホテル公式サイトより>

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