ポケットチーフが当たり前になって良かったと思う

その記事でも紹介しましたが、「洋服の青山」が提供したラグビー日本代表公式スーツは、黒地(シャドー柄)のスーツに白シャツ黒いタイというほとんど不祝儀用に近いほどのストイックさでした。それも圧倒的な肉体のダイナミズム、派手さがあるラグビー日本代表にはぴったりと決まっていたと思います。
ストイックな方向性だったので、ポケットチーフもしていませんでしたね。
でもこのポケットチーフなしのスタイル、特にメディア露出する際のスーツとしては今やとても珍しい。
例えば毎朝のワイドショーや夜のニュース番組のMCやコメンテーターの皆さんの恰好を見てみてください。
ほぼ全員スーツorジャケットにポケットチーフを差しています。

Free-PhotosによるPixabayからの画像

このポケットチーフ。この10年でようやく本当に当たり前になったなとうれしく思っています。
一昔前はポケットチーフなどしていると、「何”すかして”やがるんだよ~」と特に仕事の現場では冷やかされたものです。

でもやはりスーツ。特にカジュアルなビジネスウエアではノータイのときもポケットチーフだけで断然アクセントができてコーディネイト全体のバランスが整います。

服飾の歴史的にも、スーツはポケットチーフがあることを前提に発展してきたものですから、あるほうがやはりフィットします。逆にないとなんとなく間抜な気がする場合も多いです。

そんな文化歴史的な文脈をふまえて、服飾に対する含蓄ある評論をされていたのが故落合正勝氏です。
Bitly

時間はかかりましたが、ポケットチーフというなぜか日本でちょっとファンキーな傾奇者扱いされてきたスタイルの正当性を営々と啓蒙するのに、落合氏や男性ライフスタイル関係の雑誌関係者の尽力はとても大きかったかなと思います。

先述した「洋服の青山」のような、普段比較的保守的中庸が持ち味の紳士服量販店でも、今やポケットチーフありのスタイルでの商品提案が多かったです。

何はともあれ、神は細部に宿る。
ビッシとしたスーツスタイルにせよ、カジュアルなジャケットスタイルにせよ、日本の男性が気軽にポケットチーフでオシャレできるようになったことはとても素敵なことだと思います。

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