【第9回 豊洲市場で朝食を】(ある意味市場の空気感が一番濃い)喫茶岩田 ハムエッグ+ライス 650円

最初に断っておきますが、今回取り上げる「喫茶岩田」にお魚系のメニューはまったくありません。あくまでストロングスタイルの喫茶店、でもある意味どんなお店よりも濃く市場の香りが感じられるお店なのです。

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市場関係者濃度最強

なぜならば、ここのメインの客層がガチ勢。つまり本物の築地市場時代からの市場で働く常連さんの方々だからなのです。なんだ当たり前ではまったくありません。なぜならばご存知の通り今や豊洲市場内の飲食店の大半は観光客がメインターゲットです。本企画ではへそ曲がりの視点で昔からの市場で働く人が多く利用するお店にフィーチャーしてきましたが、その中でもこちらの濃度は1,2位を争います。
確かに考えてみれば、普段魚を1日中扱っている市場で働く人が魚、特に生魚を食べたいのか?と言えばはなはだ疑問です。一方で遠くからわざわざやってきた人は魚が食べたい。そこで自然と、今の観光化した豊洲市場内にあってもこの岩谷、変わらぬ市場で働く人濃度なのですね。

そしてコの字型のカウンターの形状が相まって、カウンター越しに市場関係者同士の会話が飛び交います。

「おい、〇〇のオヤジ最近見ねえな」「あ~、あそこは息子に譲ってオヤジ引退したぞ。」「えーまだそんな歳じゃねえだろうよあの野郎」とかなんとか威勢が良いです。しかもカウンターの中のお店のお姉さんまで会話に加わったりします。

そうなんです、この喫茶岩田さん、仲卸の岩田さんが経営されているのですね。なるほどなるほどというところです。
岩田

メニューは喫茶王道のストロングスタイル

で、何を頼むかというとなんでも良いと思います。
というのがメニューはまさに昭和喫茶の王道メニューです。最近のこましゃくれた喫茶のようなものは一つもありません。どれを食べても安心・安定の美味しさです。

豊洲市場に通って思うのですが、築地市場以来の古いお店が多いせいもあるのですが、味やメニューの面では奇をてらわない昔ながらのメートル原器のようなお店が多いです。「けれんみがない」という言葉がありますが、「外連味」ようは奇をてらったような奇抜さがないということかと思います。豊洲市場で食材のプロが通う店には「けれんみがない」お店ばかりと感じます。プロが毎日求める食はそういうもんなんだと感じています。

さて今日私は「ハムエッグ」+「ライス」*アイスコーヒーも別注文しました。420円

逆にこういうシンプルなものって外食で貴重じゃないですか?個人の趣味嗜好で固く焼いてもらいます。当然醤油で食べます。なぜかごはんにゴマ塩をかけたくなる組み合わせです。

美味しくないわけないですよね。5mお隣では技を究めた極上のにぎりが提供されているのでしょうが、この両方が楽しめるのが市場の豊かさです。とにかく「喫茶岩田」では市場関係者に交じってスポーツ新聞で競馬予想でもしながら、しゃらくさいことを言わずに過ごすのがスタイルです。しみじみ市場のざっかけない良さを感じれる時間です。

なかなか普段来れない方は、ぜひお目当てのお寿司屋さんのあとにコーヒー一杯「喫茶岩田」で飲んでみてはいかがでしょうか?
きっと市場の空気を満喫できること請け合いです。

喫茶岩田お店情報

●場所
水産仲卸棟 3階 飲食店舗
●営業時間
AM4:00~PM1:30
●電話番号
03-6633-0250
●カウンター席
20席
●休日
日・祝・休市
喫茶岩田

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