【第28回】ママのSAPIX奮闘記-2022年2月へのビクトリーロード『渋谷教育学園 田村校長の書籍に感銘』

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男女別校がベストは本当?

以前、男女別で教育することはそれぞれに合う指導ができるため、結果として成績優秀なトップ校には男女別校が多く存在し、別で指導する理念に納得するものがあるのであれば選択肢となりうるかもしれないということを書きました。

が、実は納得していません。
だって、渋谷教育学園幕張と渋谷教育学園渋谷の急伸ぶりを考えれば、別校が最善というのが真ではないと考えます。

トップ校の測り方

よく東大進学率で学校を評価する話を聞きます。
この評価が本当に正しいのかも疑問です。
東大に行きたい、行かせたいご家庭には有効な評価でしょうが、求めるものは千差万別なわけです。
“東大に合格し、卒業したけど社会に出たら・・・”なんて話は意外と聞こえてきます。
学力ばかりでは生きる力が高いわけではなく、世の中はそんなに単純ではないはずです。

様々な切り口で評価し、いかにバランスがよいか。
ある程度バランスはとれているけど突出するものがあれば強味として評価されるかもしれません。
社会に出ていくと、生活力があるかないかは重要です。
お金が全てではないとしても東大卒業して年収300万円もありえるでしょうし、聞いたこともないような大学や高卒、中卒でも年収うん千万もあるわけです。

となると学校選択の情報として東大進学率評価にどんな意味があるのでしょうか。

渋谷教育学園という学校

『渋谷教育学園はなぜ共学トップになれたのか』という書籍を見つけました。
なんと校長先生の田村哲夫氏が著者です。

渋幕は、設立から約30年で高偏差値をとれる優秀な生徒が集まってきています。
設立にあたっての校長先生が抱いていた熱い想いが記されていて引き込まれました。
校長先生が明確な教育理念とビジョンをお持ちなのが伝わるのですが、その先に各先生が想いを同じにして教育にあたっているだろうということも伺えるのです。
会社も同じですが、組織のトップから受ける影響は大きいのですね。トップ次第で組織がいかようにもなることを再認識させていただく内容でした。

『セキ☆ララ中学受験』に女子学院の先生が大学受験の勉強で苦手な数学をFAXのやりとりで見てくださったとありました。
授業以外の時間にこんなにも付き合ってくれるのかと驚きました。
当たり前かもしれませんが、良い学校には良い先生がいらっしゃるのですね。

自調自考に感銘!

学校の理念のひとつだそうです。
読んで字のごとく、「自分で調べて自分で考える」。
できそうでできていない人は大人の中でも多いのではないでしょうか。
私もできていない側の人間ですから、ラクチンなほうに傾いてしまっています。
高校3年間で最終的には自調自考の論文を完成するためにテーマを決めて、調べて考えて調べて考えてを行うようです。
「論文を提出しなさい」なんていう丸投げな課題ではなく、担当教員をつけてくださり相談に乗ってもらったりしながら深く理解していき集大成の論文ができるようです。
何をテーマにするのかは、一人一人違うのは当たり前。
そのバラバラのテーマに対してサポートする先生の大変さは相当なボリュームではないでしょうか。
ただの仕事、生きるための仕事という考えでは務まらないのではないかと思えます。

他にもいろいろ校長先生の考えや想いが書かれていて読んでみていただきたいと思いました。
自由とは、自己決定、自己選択、自己責任という校長先生のお考えが書かれていましたが、これこそまさに娘に身につけてほしい考えです。
一人では何もできない人になってほしくない、だからこそ自分で調べて自分で考えて自分で選択して自分で決定し、自分で決定し責任を持って行動できる人になってくれたらいいな。

その他、先生のお話
ここからは感銘を受けた記述の抜粋です。(本文より一部引用しております。)

公立校と私立校の違いについて聞かれたときには「公立校は水道の水、私立校は井戸の水」とお答えするそうですが、なんて分かりやすい例えなのか。
つまりは合わない井戸水で生活してしまうと・・・ということですね。

学校教育スタイルを「定期航路の教育」「大航海の教育」と表現されています。
「定期航路の教育」は公立校、「大航海の教育」は私立校ですが、それぞれの生徒にあった教育を行い、大海原を乗り切る力をつけさせるというものだと書かれています。
しかしこの本に書かれている「大航海の教育」を実施している私立校がどのくらいあるのか。

渋谷教育学園のような学校であれば是非学ばせてほしいと思うのですが、大学進学率だけを重視したカリキュラムの学校だったり、学校のお財布を考えることが第一の学校もあるかもしれません。
これらを見極めるのが親の責任かなと気持ちを引き締めました。

東大は卒業したけど、企業に就職して不適格者な扱いをされている人の話はいくつか聞いたことがあります。
学生である期間は人生の一部でしかなく、社会に出てから強く生き抜く力の一つとして学力をつけて欲しいのです。

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