石原慎太郎の文章が好きだ

石原慎太郎の文章が好きです。
小説も主なものは読んでますが、特にエッセー的な文章が好きです。
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ゲーテでは雑誌での連載をウエッブメディアでも無料公開していてなんとも贅沢です。
(今度本たんさんタワーの「格付けサイトウオッチング」でも取り上げさせていただこうと思います。)

(写真ゲーテサイトより)

芥川賞作家にして長く選考委員を務めた大作家の文章を評すなどしゃらくさいことこの上ないのですが、
何せ威勢が良いですよね。文章の。上記の記事の最後の部分もカッチョいいですよね。
「いずれにせよ誰しも職を持たねば生きてはいけまいが、仕事を通じての他者との関わりは自我の摩滅を強いられる。しかしそれにいたずらに耐えるばかりでは男としての矜持は成り立ちはしない。
いきなり「お前」呼ばわりしてきた社長なる相手に腹を立てて最低限の儀礼を教えてやったことに何の後悔もないが、生まれて初めて目上の相手に自我を通したことに今でも大いに満足しているし、あれがあの後の私の生きざまを決めてくれたものとして自覚しているが。」

たまに自分で書く文章にも、オマージュ、リミックスの感覚で石原慎太郎調の物言いを使ってみるが、小気味いいことこれ以上はありはしない。(石原慎太郎調はこんな感じです。)

有名な人なので、色々な人が人物評を言うのですが、まあ石原慎太郎さんの本を読んで言っていないよなというものが圧倒的に多いです。怖い時代ですよね。テレビをチラッと見ただけで、その人を知ったような気分になるという。

彼の都知事時代の記者会見も名物といぐらいでしたが今やユーチューブで観れてうれしい限りです。
評論家的な言説と違う、圧倒的な文化に対する洞察とプラグマティストとしてのリアリティ。
なかなか他の政治家にないものです。
その会見の中である海外の会合で、どこかの記者が石原氏の椅子に「このキチガイ(lunatic)右翼め」というような置紙を置いて出ていかれて参ったというようなエピソードが紹介されています。
彼が書いたものを読めばいかに彼がナイーブな人間であるか分かります。繊細さがなくて作家なぞできるわけもありません。彼自身は圧倒的に人間の弱さや内面のグジュグジュした部分の機微を理解していますし敏感です。
ただ、それを大いに踏まえた上で、いや弱いのが人間であるから、強く生きるべきと思い定めた人のように思います。まあ有り体な右翼などではありはしないことは、氏の思考を少しでも垣間見れば明らかなんですがね。

作家としても、職業作家と違ってやはり実社会での人情の機微にもまれている。
くだらない人間も、圧倒的にすばらしい人間も見てきている。
それゆえに書くものも圧倒的に面白いのだと思います。

まだまだ元気でたくさん書いて欲しいものだと思います。

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