しょっぱいG20会場、”どんだけ~”

<G20大阪サミット2019 HPより>

G20の“しょぼ過ぎる”会場が話題だ。(アゴラ記事)

レセプションでは大阪城も使われたようだが、そもそも大阪城も再建したもので、それなりの文化に対する造詣があるだろう世界の首脳を集めての場としては役不足だろう。

まして、主要な会議の場となった南港ふ頭のインテックス大阪でG20を実施したとしたら悪い冗談としか思えない。
仕事柄インテックス大阪には何度も行っている。東京のビッグサイト、千葉の幕張メッセ、横浜のパシフィック横浜と同様、見本市会場だろうが他の施設が埋め立て地とは言え、周辺が開発され比較的に中心部に隣接して設置されていることに比べて、圧倒的に大阪市内から遠い。国際レベルの施設として近くにハイアットホテルはあるが、全ての関係者が宿泊できるほどのキャパはない。つまり、多くの首脳が大阪市内から自動車で移動してきたはずだが、そこに至る道のりは遠い上に、まったく殺風景だ。ドラマで言えば、”殺られる“ときに連れていかれる雰囲気だ。

うがった見方をすれば、こんなしょぼい施設しかない大阪なのだから、IR(統合型リゾート)はぜひ大阪にというアピールなのかとも推察するが、G20の首脳陣を巻き込んでやるような話とは思えない。

<インテックス大阪 HPより>

会議室の狭さも、距離感の近さをアピールする目的、インスタ映えとも意図を図りかねるあまり、色々と憶測を呼んでいるが、だとしてもやはり悪手だろう。

「パーソナルスペース」という概念がある。人間が他者にそれ以上至近に近づかれると緊張したり不快に思う距離だ。このごく普通のオフィス用長テーブルに3人掛けはいかにも狭い。「パーソナルスペース」も何段階に分かれて定義されるが、「密接距離」(いわゆる相手を抱きしめられる距離 0~45cm)レベルの近さである。バーで異性を口説くわけでもないのだから。まさに”どんだけ~!“である。
まして、グローバルスタンダードの「パーソナルスペース」は日本よりはるかに広い。茶室文化の日本とは違うのだ。意図がなんであれ、やはりやり過ぎというモノであり、ホスピタリティーとしては疑問としか言いようがない。

もう一点私がすごく気になったのは、蛍光灯(もしかしたら光源はLEDかもしれないが)のフラットに白い照明である。この白く明るければ良いという昭和の贅沢、戦犯はパナソニックという説もあるが、日本のオフィスでもさすがに見かけなくなったのに。
目が青い白人を代表に、強い光に弱い人種は多い。彼らのサングラスは伊達ではないのだ。
ホスピタリティーどころか、これでは拷問だよ。まったく困ったもんです。

 

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